湖東・湖北のたこ焼き
季節は梅雨、特別な理由があるわけではないけど、「う〜ん、何とかしなくては」と思ったら、たこ焼き!
買いに出かけて食べたら、気分も変わるのではないかと思った……。たこ焼きを買い集めました。
びーだま 秘訣は一晩発酵させた生地にあり
口いっぱいに広がる豊かな風味は、卵を入れる前の生地を冷蔵庫で一晩寝かせるのが秘訣。研究熱心なご主人曰く「いい生地は飲んでもおいしい」。外も中もやわらかく、の焼き加減にもこだわりどころを発揮。
びーだま
滋賀県彦根市本町1-8-32 四番町スクエア内
TEL: 0749-22-2556(電話注文可)
12:00頃〜19:00頃 / 木曜定休
8個250円、たこせん200円 / イートイン可
たこやきエム どこか懐かしい味
独特の甘辛いソースは師匠から弟子へ、一人ずつ3代に渡って相伝された特製。開店から20年以上、スタイルを変えないことにこだわり、ファンの間では忘れられない彦根の味として定着しているという。「形も数もどこか懐かしい」と、世代を越えて語られる味である。
たこやきエム
滋賀県彦根市西沼波町168-2 / TEL: 0749-24-7626
11:00〜22:00 / 月曜定休
12個400円、10個入り3皿で1,000円 / 辛口ソースもある。
編集後記: たこ焼きの原点を振り返る
唐突に、たこ焼きがテーブルの上にドカドカドカドカと置いてあった。事態を悟るには少し時間が必要だった。
たこ焼きに深い思い入れがあるわけでもなく、こだわりも無い。
面白かったのは、随分といろいろな表情をたこ焼きは獲得したのだなぁということだ。
皆、同じ大きさだと考えていたら間違い、湖北のたこ焼きは湖東のたこ焼きより、ひと回りデカい。具やソース、トッピングも様々なバリエーションが生まれていた。僕は随分と世間知らずだったことを思い知った。
極度な機械化と自動化が進む21世紀にあって、たこ焼きだけは、人類の両手を使い、千枚通しで焼き上げるところに、個としての創意工夫が可能な領域を残している。創意工夫という四文字熟語を久しぶりに打った。
千枚通しという道具も他に使い道があるのだろうか……。千枚通しの代わりに金気を嫌ってか、金属の擦れ合う音を嫌うのか知らないが、竹串を使っているところもある。
結局、お腹も空いた時間帯だったし、なんだかんだと食べたさ……。
ひとつ判ったことは、僕の場合、味噌汁のように子どもの頃に食べたたこ焼きの味が基本になっているということ。振り返る原点があり、ちゃんと語ることができるのだ。
僕の場合は彦根の北野神社近くにあったたこ焼き屋さんが原点だ。そう考えると、故郷の味を名乗るたこ焼きも現れるのかもしれない。
【小太郎】