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多賀町の記事一覧

  • 2014年8月27日

    清凉山不動院のこと 後編(下) まち・文化

     多賀町敏満寺にある清凉山不動院(高野山真言宗)は不思議なところである。そして、僕が不動院を好きなのは、住職の佐々木琳慧(りんけい)さんのオリジナリティーだ。仏典、密教の加持祈祷術は勿論だが、暦を熟知し、諸葛孔明以来の奇門遁甲を極め、易、陰陽道、風水、気功、そして神道にも深く通じておられる。祭壇の最上段には「四面... 続きを読む

  • 2014年8月18日

    清凉山不動院のこと 後編(上) まち・文化

     僕はいつものように祈祷をしていただいた。佐々木さんは、大抵、般若心経を唱え、「臨・兵・闘・者・皆・陳・烈・在・前」と、刀印(とういん)を結んで九字を切り、不動明王の真言を唱え、手刀をおさめる。その後、全く想像もつかない独得の方法で気を整えてくれるのだが、この日は法衣をまとい祝詞を奏上し、九字を切るときとは別の言... 続きを読む

  • 2014年7月30日

    清凉山不動院のこと 前編 まち・文化

    神仏習合の不動院  多賀町敏満寺にある清凉山不動院(高野山真言宗)は不思議なところである。  僕は「何かある」と不動院を訪ねることが多い。「何か」というのは、日々平穏無事を祈り、そのバランスが崩れたような時だ。住職の佐々木琳慧(りんけい)さんに、祈祷をしていただき、気を整えていただく(県外の参拝者も多い)。毎... 続きを読む

  • 2014年7月24日

    近江の地獄めぐり まち・文化

     子ども時分、軽業師のそうべえが地獄で大活躍する楽しい絵本「じごくのそうべえ」を愛読していた為か、個人的には、地獄についてのイメージは悪くない。ちょっと行ってみたいな、とどこかで思っていたくらいだ。この春から、近江鉄道多賀大社前駅から多賀大社へと続く門前町で「地獄めぐり」ができると聞き、地獄見たさに、... 続きを読む

  • 2014年6月9日

    子供たちがしのぎを削る、多賀町でランバイクレース開催 まち・文化

     2014年5月31日(土)・6月1日(日)の2日間、滋賀県犬上郡多賀町役場横の特設会場で、ランバイクレース「ランバイクチャレンジシリーズ(R.C.S.)2014 SHIGAラウンド」が開催され、各日約300名の選手が出走した。天気に恵まれたのは幸いだったものの、季節外れの炎天下。出場した選手たちは、カンカン照り... 続きを読む

  • 2014年5月5日

    近江高天原の証明!? まち・文化

    近江高天原と書かれた沿線地図『近江鉄道沿線名勝之栞』(近江鉄道株式会社 1928年)(個人所蔵)  「古事記は近江の國を中心とした出来事の記録だ」と記したのは彦根高等商業学校(現・滋賀大学経済学部)の橋木犀之助教授である。古事記(こじき、ふることふみ)は、和銅5年(712)、天武天皇の命で稗田阿礼の「誦習」を... 続きを読む

  • 2013年12月16日

    百と桃 まち・文化

     毎年、初詣で賑わう多賀大社は、昔は多賀社という名だった。明治維新後、国家神道が確立化されるなかで、多賀社は、明治4年(1871)に県社兼郷社、明治18年(1885)に官幣中社となり、大正3年(1914)に官幣大社に昇格する。昇格奉告祭や奉祝祭が行われたことが記録されている。国家管理のもとで天皇の祖神とされる天照... 続きを読む

  • 2013年12月12日

    天狗残滓 最終回 まち・文化

     かつて、鬼と河童と共に日本三大妖怪と讃えられ、一世を風靡した天狗は、今、何処にいるのか。12月14日・15日に行われる彦根ゴーストツアーが契機となり、その残滓を探す「天狗残滓」の4回目はとりあえず最終回。今回は伝説や昔話に天狗の痕跡を探してみることにした。  長浜市木之本町田部の観音堂に「天狗杉」と呼ばれる木が... 続きを読む

  • 2013年9月25日

    近代化遺産としての 二宮金次郎像 まち・文化

    上草野小学校の二宮金次郎像  文化庁によると近代化遺産とは、「幕末から第2次世界大戦期までの間に建設され、我が国の近代化に貢献した産業・交通・土木に係る建造物」であるとしている。日本の近代化にかかわる遺跡、銅像や顕彰碑も含まれ、 政治・経済・社会・教育・思想・文化・宗教といったさまざまな領域で推し進められた近... 続きを読む

  • 2012年12月28日

    ワッカに想いを込めて お店
    多賀のドーナツ専門店 wakkaya

     ここのドーナツは作り手によく似ている。見た目はほんわかかわいらしいのに、中身はしっかりしている。「素朴なものほど素材の味が出ます。だからちゃんとしたもので作りたいんです」。そう話すのはドーナツ専門店wakkaya(ワッカヤ)の店主高木裕子さん。  彦根出身の裕子さんが多賀にこの店をオープンしたのは今年の秋。... 続きを読む

  • 2012年1月18日

    ひこにゃん 田んぼアートから生まれた原酒 まち・文化

    社長の福元修さん(左)と監査役の中川信子さん  彦根の荒神山のふもとにひこにゃん出現!昨年の夏から秋にかけて彦根市石寺町の田んぼに、稲で描かれたひこにゃんの絵が浮かび上がったのを覚えている。彦根市の市制75周年を記念した事業のひとつ「ひこにゃん田んぼアート」で、下石寺農業生産組合や滋賀県立大学の学生らが中心と... 続きを読む

  • 2011年6月6日

    江展望 2011
    多賀大社の梵鐘に猿夜叉の刻印 まち・文化

    浅井猿夜叉の名が刻まれた梵鐘(写真提供: 多賀大社) 鐘楼  江たち浅井三姉妹の父、長政は幼名を猿夜叉といった。多賀大社には、浅井猿夜叉の名が刻まれた梵鐘が、参集殿のそばの鐘楼に吊るされている。梵鐘が奉納されたのは、天文24年(1555)のことだ。当時社内にあった不動院の初代住職・祐尊の呼びかけに応... 続きを読む

  • 2011年3月24日

    多賀の魅力を発信!  卵かけごはん お店

    国道307号線沿いの「和」  多賀町を走る国道307号線沿いに「和(なごみ)」という軽食と喫茶の店がある。多賀大社まではすぐの場所だ。ここには以前から同じ名前のお店があったが、1年半前に高橋一也さんが店主となってリニューアルした。  高橋さんの出身は東北で、大阪で調理の仕事に従事していたが、滋賀の自然を気に入... 続きを読む

  • 2010年12月22日

    お多賀さんの門前で食べる「縁結びそば」 お店
    もんぜん亭

    多賀大社前駅のもんぜん亭  近江鉄道多賀大社前駅を出ると大きな鳥居がある。随分前のことになるが、鳥居の側には旅館があった。このあたりはかつて町の中心部だったというから、お多賀さんへの参詣者でさぞ賑わっていただろう……。旅館の建物は今年の春から「もんぜん亭」というコミュニティースペースとして生まれ変わり、再び賑わい... 続きを読む

  • 2010年11月25日

    大瀧神社でパワースポットを考える まち・文化

    大瀧神社神主の鳥居俊宏さん  パワースポット巡りが人気である。 『パワースポット(Power Spot)、エネルギースポット、気場とは、スピリチュアリティや風水や気功などの考え方に基づいて、人を元気にしたり健康にする力があると信じられている場所のことである。』と『ウィキペディア百科事典』に記されている。ネット上... 続きを読む

  • 2010年7月18日

    茅の輪くぐりとキューピー まち・文化

    多賀大社の茅の輪くぐり 糸切餅ライターと糸切餅キューピーストラップ  6月末、多賀大社の「夏越の大祓」があった。『知らず知らず身についた罪穢れを祓い清める』神事である。罪穢れを人形代に移し、これを河原に流して清々しい心身によみがえる。そして、茅の輪を三回くぐると健康と長寿がかなうといわれている。  何... 続きを読む

  • 2009年10月27日

    笹きりと白雪 お店
    手打そば そば吉

    変わり蕎麦は職人の高度な技術が必要だ。  秋といえば、山々の紅葉を愛でながら食べる新蕎麦である。ここ数年、湖東・湖北にも独特の蕎麦専門店が増え、店の個性に触れながら食べ歩く嬉しい季節だ。僕にとって思い出深い店のひとつに多賀町の「そば吉」がある。たまに立ち寄る程度だが、僕の大切なシーンの中にそば吉はある。  大... 続きを読む