美容師は天職かもしれない

　「美容室KOUge」が7月21日オープンした。DADAジャーナルに毎回クーポン広告を掲載していただいている「カフェレストKOUge」と何か関係があるのかと思っていたら、美容室はカフェレストのオーナーの三女髙下範子さんのお店だった。
　範子さんは、高校へ入学する頃から「手に職をつける」ことを考えていた。父親の働く姿を見て育ったからだという。その頃は具体的な職業をイメージしていたわけではなく「ずっと同じ人と長く関わることができるような職業がいいな」と漠然としたものだった。
　美容師への道を歩むきっかけは進路指導だった。働きながら知識と技術を習得できることを知り、株式会社ヒロセホールディングス（本社 愛知郡愛荘町）が運営するHirose Beetle職業訓練校（テクニカルスクール）に進むことを決めた。想いは少しずつ具体的なカタチとなり、美容師は天職かもしれないと思うようになった。以来、12年と半年……、Hirose Beetleの経営するサロンに勤め、接客とスキルの向上をこころがけた。

　美容室KOUgeのコンセプトは「ちいさなおうちのようなプライベートサロン」である。範子さんの心地よい音域の声、慌てないゆっくりとしたペース、話していると案外世間知らずだったりする。
　開業し1年後には90％が廃業するといわれる厳しい美容の業界である。「父親の姿を見てきましたから大丈夫です！」というが、その言葉は、髙下ファミリーを知れば知るほど実に奥が深い。
　ところで、美容室KOUgeに気になるメニューがあった。「小顔補正立体カット」である。その字面からニュアンスはなんとなく理解できるが何なのだろう。世界初の特許取得のカット技法だという。
　「何でもそうですが、技術には限界があります。そして技術が向上すればするほど、お客さまのリクエストに応えるための改善はできるけれど飛躍的に良くすることはできないことも判ってきます。その時に知った新しい技術が小顔補正立体カットでした。お客さまに喜んでいただきたいですし、好きなヘアスタイルをもっと自由に楽しんでいただきたいと思い、小顔補正立体カットの技術を学び、今も研鑽しています」。
　説明を聞いたがなんだかよく解らない。解らない時は経験するのが良い。しかし全く残念なのだが、僕にはその経験をするための髪の毛が無くなってしまった。代わりのライターを送り込む算段をしている次第である。

【小太郎】