「竹生島」を含む記事一覧

  • 2014年3月21日

    波うさぎを求めて まち・文化

     僕は、波間を跳ぶうさぎのキュートな文様に魅せられコレクションしている。この文様の名は「竹生島文様」という。「波うさぎ」「波にうさぎ」「波のりうさぎ」などの呼び方もある。  謡曲『竹生島』に次のような一節がある。「緑樹影沈んで 魚木に登る気色あり 月海上に浮かんでは 兎も波を奔(はし)るか 面白の島の景色や」(「...  続きを読む

  • 2013年11月7日

    天狗残滓 まち・文化

     民間伝承(フォークロア)に対する都市伝説(アーバンロア)、インターネットの怪談(ネットロア)の一つとして現在進行形で語らる妖怪たちで近頃ブームである。今や昔話を離れ、人の集まるところに新たなイメージで妖怪は必ず出現するようになった。  12月、彦根ゴーストツアーが予定されている。「天狗現る!」の章である。ツアー...  続きを読む

  • 2013年7月26日

    波うさぎを求めて まち・文化

    近江八幡市宮内町 日牟禮八幡宮 日牟禮八幡宮の波うさぎ  若林純さんに会った。『寺社の装飾彫刻』(日貿出版社)の著者であり、自ら彫刻を撮影するカメラマンである。  僕は淡海の「竹生島紋様(波うさぎ)」コレクターだから寺社の彫刻は数多く見てきたと思っていたが、波うさぎ以外のことはあまり記憶に残って...  続きを読む

  • 2012年5月21日

    波兎、再び まち・文化
    鍾馗さんにはかなわぬ、波兎

    長浜市湖北町小今 小泉神社本殿  僕は、波間を跳ぶ兎のキュートな文様に魅せられコレクションしている。この文様の別名は「竹生島文様」という。「波兎」「波に兎」「波のり兎」などの呼び方もある。  前回、『波兎に呼ばれる!』というタイトルで、野田神社(長浜市野田町)の竹生島文様の記事を書いたが、5月19日午前10時...  続きを読む

  • 2012年3月30日

    大河のふるさとを巡る
    大坂城の遺構 竹生島唐門 まち・文化

    竹生島  1996年のオーストリアである発見があった。エッゲンベルグ城に飾られていた壁画が、豊臣時代の大坂を描いた屏風絵だったことが判明したのだ。そこには大坂城の様子も詳しく描かれており、本丸と二の丸の間にかかる「極楽橋」が見てとれる。極楽橋はちょうど400年前の慶長元年(1596)に建造され、慶長5年(16...  続きを読む

  • 2012年1月16日

    あれこそ聞こえ候ふ竹生嶋にて候へ
    白龍現る! まち・文化
    源平ゆかりの地—竹生島

     平家の台頭から没落までを書いた「平家物語」(巻7)に、竹生島を舞台にした話がある。平経正(つねまさ)が、木曽義仲討伐に赴く道中に竹生島を訪れる「竹生島詣」だ。経正は平清盛の甥で、平家一門のなかでも詩歌管弦に優れ、琵琶の名手として知られた人物だ。 ——木曽義仲討伐のために、平家の兵たちは北陸を目指していた。隊の将...  続きを読む

  • 2011年4月25日

    波兎、北風に至る…… まち・文化

     『波兎の文様』コレクターである。古くから人気のある文様で家紋や陶磁器によく使われている。文様の名は別名『竹生島文様』とも呼ばれ、その名は謡曲『竹生島』に由来する。  緑樹影沈んで  魚木に登る気色あり  月海上に浮かんでは  兎も波を奔るか  面白の島の景色や  少なくとも僕は『竹生島』に由来するとそう考え...  続きを読む

  • 2011年3月4日

    波兎の文様 まち・文化

     湖を渡る船に乗り、冬の竹生島に上陸した。周辺は水深100メートルを越え、島は湖底から塔のようにそびえ立っている……。  目的は、波と兎の文様(竹生文様)の写真を撮ること。竹生島文様というからには、この島にも文様はなければならない。確かに兎は、唐門にあったが、波は彫られていない。僕が今まで見てきたどの竹生島文様とも...  続きを読む

  • 2011年1月19日

    2011 湖東・湖北 波うさぎ再び まち・文化

    波兎 五個荘金堂町の民家の波うさぎ 東近江市の垣見天神社の波うさぎ  実は、『波うさぎ』文様コレクターである。古くから人気のある文様で家紋や陶磁器によく使われている。前回の誌面で少し触れられていたが、『波うさぎ』の文様は別名『竹生島文様』と呼ばれ、その名は謡曲『竹生島』の 緑樹影沈んで 魚木に登...  続きを読む

  • 2010年12月28日

    年賀状に江と面白の島の景色や竹生島 まち・文化

    日本の伝統的文様「波兎」  竹生島には、日本三大弁才天を本尊とする宝厳寺、弁才天に加え龍神など四柱の神を祀る都久夫須麻(竹生島)神社がある。竹生島への信仰は、平安期から中世にかけて盛んで、名だたる戦国大名も島に対し手厚い保護をしていたという。その歴史的背景や琵琶湖に浮かぶ島という神秘性からか、滋賀県のパワース...  続きを読む

  • 2010年6月17日

    弁財天と宇賀野 まち・文化

    琵琶を持つ2臂の弁財天  先日、彦根の大洞弁財天へ行く機会があった。随分と久しぶりだった。歴史的には元禄8年(1695)彦根藩4代藩主井伊直興公の創建である。弁財天は、8本の手に弓、矢、矛などを持つ8臂像で、頭上に宇賀神を戴いている。宇賀神は人頭蛇身で蓮に乗るカタチだというが、実際に確かめたことはなく、この時...  続きを読む

  • 2009年10月2日

    畑の中に建つ竹生島 一の鳥居 まち・文化

    畑の中に立つ「竹生島の一の鳥居」  旧びわ町早崎の集落の東のはずれに、竹生島の一の鳥居と呼ばれている鳥居がある。付近はただ畑が広がるばかりで、不思議な光景である。「島から離れたこの場所に鳥居があるのは、竹生島の参道がここにあったことを表しているのだ」と、長浜城歴史博物館の学芸員である北村大輔さんが教えてくださ...  続きを読む