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「かけがえのない」もの

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 彦根市 2020年3月21日更新

 最近は眼鏡を3つくらい使っている。ビジネス、ドライブ、スポーツ、それぞれ用途に合わせて吟味して買ったものではない。今まで使ってきた眼鏡ばかりである。年を重ね、レンズの度数と老眼の進行が上手い具合に、シーンに合うのだ。
 スポーツ用に使っているものは20年になる。スタイルは勿論今の時代には合わないし、フレームの地金も見え隠れしているが、しっくりくる。
 なんでもそうだが、長く使ったものは、自分のカタチになっていく。骨格や癖を理解しほんの少しだけ変化してくれる。このわずかな変わりようが大切なのだ。
 「かけがえのない」という言葉がある。「なくなったら他に代えがない」という意味だ。語源は眼鏡にあるのだろうと独り納得していたが、実は弓を引くときに右手に挿す「弽(かけ)」にあるらしい。弓を引くための道具で、革製の手袋のようなものだが、自分の弓の引き方に馴染み「かけがえのない」ものになるそうだ。
 知らない間に「かけがえのない」ものが増えていく。こればかりはどうしようもない。

編集部

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