移動式炭焼き器を使ってみたら・・・・・・

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 長浜市 2020年3月9日更新

 「移動式炭焼き器を使ってみよう!」と、有志が集まるらしいのでウッディパル余呉へ行ってきた。主催者のながはま森林マッチングセンターが「使ってみよう!」と声がけしたのは正式には「移動式炭化炉」と呼び、同センターが森づくり活動を行う人や団体のために無料で貸し出しているものだ。一見すると、ひと昔前のロケットのような形をしている。集まったのは同センターの担当者さん、炭焼き用の窯がある高山キャンプ場の担当者さんのほか、地域おこし協力隊のメンバーや炭焼きや山仕事に興味があるという10人ほど。まず、手渡されたマニュアルに目を通し、炉の設置から始まった。
 煙突の穴がある(炉の)下段に網目の炉底を入れ、中央に煙導を立て、下段の上に中段を重ね、炭材として準備された樫の割り木を詰めていく。割り木を運ぶ人、詰める人、作業はスムーズに進む。マニュアルを読みながら「隙間なくきっちりね」と声もかかる。詰め終わると上段を積み上げ、また同様に割り木を詰める。この間、炉には胴体保温バンドが取り付けられ、隙間に砂を詰め、炉の中央に立てられた煙導には燃えやすい小枝などの乾燥材が入れられる。上段に割り木を詰め終わると、その上にも乾燥材が山のように盛られ、マニュアルの写真通り。乾燥材の点火までに要した時間は1時間足らず。順調だ。
 この後、天井蓋をかぶせ、煙突を立て、炉内の燃焼を促し、最後は煙突口と通風口をふさいで炭化させれば良いとわかってはいるが、問題はそのタイミングだ。手で触れることができる炉の上段を触って「まだ熱くない」や「この辺りは熱くなってきた」とか、煙導に長めの枝を挿してどこまで燃えているかを確認しようとしてみたり……。マニュアルには点火から0・5~1時間で内部に火種ができると書いてはいるが、炭材の水分量が多いと2時間以上かかるともあり、マニュアルはだんだんとあてにならなくなる。
 点火から1時間ほどして「そろそろ蓋をかぶせましょうか」と天井蓋をかぶせるころには、炉の上段は触ることができない熱さになっていたし、天井蓋をかぶせてみるとマニュアル通りに白煙が勢いよく立ち上る。4本の煙突も設置完了し、あとは時間の経過を待ち、ころあいを見て穴をふさぐだけとなった。穴をふさぐ仕事はキャンプ場の担当者さんらにお任せして「今日の作業はここまで」、3日後に再結集することになった。

 残念なことに3日後、現地へ行くことができなかった。問い合わせてみると、炭と呼ぶのにふさわしいもの、燃えすぎて灰の部分が多いもの、生焼けのものもあったと言われ、穴をふさいだのは点火から8時間ほどたったころだったそうだ。
 移動式といえどもどこでも使えるわけではないし、一人でやるには荷が重そうだが、炭焼きにチャレンジしたいと思う人たちにはおススメかもしれない。

お問い合わせ

ながはま森林マッチングセンター
tel.0749-82-5070

講演会のご案内「森といつまでも あたらしい森林とのつきあいかた」
2020年3月7日(土)13:30~・木之本ステックホール(木之本町木之本1757-6)

講師 三浦豊さん(樹々へこよなく愛を注ぐ解説が好評の森の案内人)
参加無料・定員300名・先着順・申込先 ながはま森林マッチングセンター

 

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

編集部

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