易経と彦根大仏

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 彦根市 2019年11月28日更新

 「2020年を有意義に過ごすための準備を……」と書かれた案内をいただいた。済福寺さんからである。以前、取材でお世話になった彦根のお寺だ。井伊家の祈願寺で宗派は黄檗宗(おおばくしゅう)、京都府宇治市の黄檗山萬福寺(まんぷくじ)が大本山だ。御本尊は日本最大級の木造地蔵尊で「彦根大仏」の名で親しまれている。「大仏」というのは像高が1丈6尺(約4・85メートル)以上ある大きな仏像をいう。済福寺の地蔵尊は、檜の寄木造り漆金箔仕上げ、台座から光背までの高さが6メートルもある。
 黄檗宗は臨済宗、曹洞宗と並ぶ日本の禅宗三派のひとつで、江戸時代前期の承応3年(1654)、明(中国)の名僧隠元隆琦(りゅうき)が来日し、寛文元年(1661)宇治に黄檗山萬福寺を創建したことに始まる。
 済福寺さんの案内には、「易×禅 彦根大仏済福寺」、「悟りの道を学ぶための寺子屋シリーズ」として「易経セミナー」の開催について記されていた。
 易経……?
 「四書五経」という言葉は昔から知っている。「四書」とは『論語』『大学』『中庸』『孟子』、「五経」とは『易経』『詩経』『書経』『礼記』『春秋』。高校の世界史で覚えたが、中味については全くわからない。いつか知りたいと思いながら、随分と時間がたった……。易経を知るチャンスかもしれないと思った。
 そもそも、『易経』は「えききょう」と読む。日本で易といえば占いのように思われているが、実際は天地の理を解く学問、長い歴史のなかで降り積もった統計学のようなものだと聞いている。『三国志』の諸葛孔明も戦術に取り入れていたらしい。
 故に、未来を読み解き「2020年を有意義に過ごすための準備を……」というのだろう。「易経セミナー」は11月30日の午後である。人生は悩み多い。易経を学べば、未来を読み解き先取りをすることができるかもしれない。ちなみに、第2回は12月21日に予定されている。

 

小太郎

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