まち・文化

戦国武将とSDGs

地域: 彦根市 2019年10月29日更新

　最近「SDGs」という文字列を目にする機会が増えた。「Sustainable Development Goals」の頭文字で「持続可能な開発目標」という日本語訳が与えられている。2015年9月の国連サミットで採択され、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために17のゴール（目標）を掲げた。SDGsは、この17の目標の中から取り組むことができるものを取捨選択し、行動に移そうということらしい。17の目標は次の通りだ。

貧困をなくそう（貧困の撲滅）
飢餓をゼロに（飢餓撲滅、食料安全保障）
すべての人に健康と福祉を（健康・福祉）
質の高い教育をみんなに（万人への質の高い教育、生涯学習）
ジェンダー平等を実現しよう（性差別廃絶）
安全な水とトイレを世界中に（水・衛生の利用可能性）
エネルギーをみんなに、そしてクリーンに（エネルギーへのアクセス）
働きがいも経済成長も（包摂的で持続可能な経済成長、雇用）
産業と技術革新の基盤をつくろう（強靭なインフラ、工業化・イノベーション）
人や国の不平等をなくそう（国内と国家間の不平等の是正）
住み続けられるまちづくりを（持続可能な都市）
つくる責任つかう責任（持続可能な消費と生産）
気候変動に具体的な対策を（気候変動への対処）
海の豊かさを守ろう（海洋と海洋資源の保全・持続可能な利用）
陸の豊かさも守ろう（陸域生態系、森林管理、砂漠化への対処、生物多様性）
平和と公正をすべての人に（平和で包摂的な社会の促進）
パートナーシップで目標を達成しよう（実施手段の強化と持続可能な開発のためのグローバル・パートナーシップの活性化）

　SDGsを標榜するまでもなく、既に取り組みを進めている人々も多いのではないだろうか。
　ところで、SDGsに関して興味深い歴史講座が開催される。彦根商工会議所が主催するヒストリア講座だ。「戦乱の終結を夢見、天下人となった武将を支えた近江の強者たち。彼らの目指したものは何か？講談で生き様を！講義で思想・政策・業績を！そして、SDGs分析で天下人となれなかった理由を探る！」とある。
　戦国武将が私利私欲ではなく持続可能な領国統治を目指していたと仮定するならば、SDGsの17の目標で武将を分析することができるだろう。何より、「持続可能な開発目標」の理解の助けとなり、SDGsを身近に感じることができるに違いない。