何度でも食べたくなるお菓子とおやつ

季節のお菓子とおやつ gatto

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 彦根市 2013年4月17日更新

井上三紀さん

 連載「gatto no gateau」でおなじみのgattoこと井上三紀さんが、彦根市銀座町に『季節のお菓子とおやつgatto』をオープンする。明治時代の町家を改装した住居兼店舗の菓子店だ。彦根の人には、かつてのマルビシ百貨店前旧土橋商店街の一角、最近では「らーめん本気の隣」と言った方がわかりやすいかもしれない。かつてこの建物は百々洋服店という洋裁店だった。創業は明治中期。戦時中には、当時八日市の飛行場で従軍していた三船敏郎が、故郷に帰る同僚のために背広をつくってほしいとこの店を訪れたというエピソードも残っているそうだ。
 井上さんは、彦根生まれの彦根育ち。いつか地元で菓子店を開きたいと考えていたところ、この建物と出合った。古い中にも洋裁という当時最先端のモダンな要素が取り入れられた建物は井上さんの考える洋菓子のイメージにぴったりだったという。昨年から住みはじめ、菓子工房としての機能をスタートし、イベント等に出店するなどして開店の準備を進めてきた。
 メインとなるのは、「おとうふのシフォン」。1ホールに豆腐が一丁丸ごと入っていて、しっとりとした食感が特徴だ。シフォンケーキには珍しくノンオイル。甘さも控えめで幅広い年代に人気があるという。他にも、焼きたてのスコーンや季節の焼きタルト、ビスコッティ、子どものおやつにも最適な蒸しパンやマフィンなども並ぶ予定だ。
 二児の母でもある井上さん。「季節のお菓子とおやつ」という屋号には、本格的なお菓子だけでなく、子ども向けの気軽なおやつを提供したいという思いが込められている。「今までのお菓子づくりは、大人向けの凝ったケーキ・洋菓子が中心でしたが、子どもが生まれてから、シンプルな焼き菓子に興味を持つようになりました。一人の母親として安心して子どもに食べさせられるおやつをつくりたい、そんなおやつが買えるお店にしたいと思っています」。
 実は、僕の実家は駄菓子屋で、おやつといえば店の菓子ばかりを食べていた。母の手作りのおやつなんてあまり記憶にない。それはそれで幸せだったのかもしれないけれど、できることなら僕も子どもには手作りのおやつを食べさせたいと思う。これからはもうその心配はない。

築100年の町家を改装した店内

パウンドケーキ

おとうふのシフォン

季節のお菓子とおやつ gatto

彦根市彦根市銀座町1-6 TEL: 0749-22-0058
金・土曜のみ営業 11:00〜16:00

おとうふのシフォン 1カット250円 ・ホール1,200円〜、スコーン 160円〜、ビスコッティ 200円など。チーズケーキやロールケーキなども随時メニューに加わる予定。
オープン日の4月20日には、彦根市日夏町のYeti Fazendaさんによる珈琲「gatto スペシャルブレンド」が立ち飲みできる。

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

編集部

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