懐かしくて新しい……、消しゴムはんこの世界

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 2012年11月5日更新

いとうまきさん

 消しゴムを彫ってはんこを作る。子どもの頃、年賀状の時期など彫刻刀やナイフ片手に悪戦苦闘した経験を持つ人も少なくないだろう。この「消しゴムはんこ」というジャンルが熱い。子どもではなく、ハンドクラフトが好きな層や、イラストを描く人たちを中心に、大人の愛好家が増えているのだ。入門書や図案集など関連書籍も数多く出版されており、初心者向けの消しゴムはんこキットをはじめ、専門の用具も発売されるなど、多くの人が消しゴムはんこに取り組んでいるという。
 またインストラクターの資格を取って消しゴムはんこ教室を開いたり、腕を磨いてイベントへの出展をしたりする人も増えるなど、消しゴムはんこを取り巻く環境は静かに、しかし確実に盛り上がっている。大阪から生まれ育った滋賀県長浜市へとUターンしたいとうまきさんも、インストラクターや講師として消しゴムはんこに取り組むひとりだ。
 もともと、グラフィックデザインやイラストレーターとして活躍していた。消しゴムはんこを彫りはじめたのは2006年頃。きっかけは、幼稚園に通う子どもが描いたイラストだったという。「子どもが描いたイラストがかわいかったので、はんこにしたいと思いました。折り紙や粘土細工など、手仕事や細かい作業が大好き。真剣に細かなものを作っている時間は、とっても幸せです」と、いとうさん。絵を描くのも好きで、手先が器用だったため、消しゴムはんこ製作に至るのはスムーズだったという。

 少しずつ彫り溜めていた消しゴムはんこ。バザーや手作り市などへの出店を通して、徐々に世に出るようになった。イラストレーターでもあるいとうさんの絵柄を彫った消しゴムはんこは人気を集め、すぐに注文が舞い込むようになったのだ。2008年には文具メーカーのインストラクターになり、ワークショップや教室の講師も務めるなど、活動の舞台を広げている。
 消しゴムはんこの魅力は、「描いた絵が違うものになること。描いた絵をはんこにして、紙に押すと、別の味が出ます。描いただけの絵よりも素朴でかわいらしくなると思います」。いとうさんは、押して楽しく、飾ってかわいらしく、そのうえで  使える  、実用的な作品を作りたいと考えている。たとえばメッセージを書き込めるような吹き出しがついたもの、「ありがとう」「Hello」などあいさつが彫り込まれているものなどが多い。また名前や住所が彫られたはんこは、紙に押して名刺に使ったり、封筒に押したりとさまざまな使い方ができる。「消しゴムはんこといっても、はんこ用の消しゴムを使うので丈夫です。何度でも使えますので、いろんな使い方で楽しんでほしいです」
 湖東・湖北ではまだ愛好者の多くない消しゴムはんこ。初心者向けの参考書やキットも多数販売されているので、年賀状の季節に向けて取り組んでみるのはいかがだろうか。不格好になっても、それはそれで“味”になりそうだ。

消しゴムはんこ maki-hanco

手作り市など各地のイベントに参加して自作の消しゴムはんこを販売しているほか、消しゴムはんこや粘土細工の教室・ワークショップの講師なども務める。湖東〜湖北地域でもそろそろ消しゴムはんこの教室を開きたいとのこと。消しゴムはんこのオーダーも受けている。イベント出展情報などは、「消しゴムはんこmaki-hanco」をチェック。今年の9月にはブティック社から、消しゴムはんこの図案集「たのしさいっぱい! 消しゴムはんこの図案集」(ブティック社)を共著で出版している。

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

編集部

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