生姜のランチで冬を乗り切る

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 彦根市 2012年2月22日更新

 湖北は雪に覆われ、相変わらず鈍色の低い空、寒いのはつらいと嘆いてばかりいても仕方ない。積極的に体を温める努力をしようと、運動をしたり、衣類や身体を内側から温める食材にも気を配っている。一番に思い浮かぶのは、スパイスたっぷりのホットワインという人もいるだろうが、私の場合、生姜だ。
 生姜は、血行を促進し身体を温めてくれるだけでなく、胃腸の活性化、鎮痛、解熱作用、血圧の安定、吐き気抑制、殺菌作用など様々な効能をもつ。中国では漢方薬として、西洋ではスパイスとして重宝されてきた。食卓では麺や奴などに添える薬味か豚の生姜焼きに使うぐらいだが、彦根にある「美食館Libra (リブラ)」ではメニューすべてに生姜が使われている。
 店長の赤嶺聖さん(32)によると食事を通して健康や美容を保ってほしいとの思いから生姜を取り入れているという。セットメニューならメインはもちろん、サラダのドレッシングに、デザートにも生姜が使われている。ドリンクの選択肢にはジンジャーティーがある。単品を見ると豆腐ハンバーグやパスタ、グラタン、ピラフ、コロッケなどにも生姜、シャーベットやココア、スムージーにも生姜といった具合だ。
「国産の土生姜を使って、生姜ベースの調味料と、シロップ、ドレッシングを手作りしています。これら3種を活用して料理の味付けをします。醤油や砂糖など基本の調味料に生姜が入っていると考えてください」。

 どれも気になって食べてみたいものばかりの私に、赤嶺さんはいろいろと試食させてくださった。一番興味をもったのは、豆乳のミックスジュース。バナナとりんごとみかんを豆乳でシェイクしたものだ。口に含むと果物のまろやかな味が広がった。同じように炊き込みご飯やパスタなど、ほとんど生姜を感じない。
「生姜は独特の風味があって苦手という人も多いと思います。生姜を意識せずに食べていただけるような工夫や配合量には気を使っています。食べておいしいのが一番です。それが、元気や綺麗につながれば、なお良いですよね」。
 生姜好きからすると物足りないくらいなのかもしれないが、何よりおいしかったという満足感を得られることが、気持ちを温かくしてくれる。生姜パワーで午後からのやる気をもらって、寒空に立ち向かう……。やっぱり冬は寒い。だから、雪も、空も、生姜も、いろいろと楽しむ心構えができると、背筋も少しは伸びるかな。

美食館 Libra

滋賀県彦根市平田町588 NASUビル1階 / TEL: 0749-26-2353
営業時間11:30〜14:30(19:30~はバーとして営業)/定休日 日曜日

日替わりランチセットはパスタ系、丼系、定食の3種1,000~1,200円。
月替わりランチセット1,000円。セットはすべてサラダ・スー プ・ドリンク・デザート付き。2月の月替わりは「和風ジンジャーロコモコ丼」。
単品は帆立とグリル野菜のジンジャーソース添え900円、牛サーロインステーキのジンジャー丼980円、豆乳のミックスジュース580円、ジンジャーティー380円など

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

椰子

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