木之本発 鹿と猪のハム・ソーセージ!

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 木之本町 2011年10月19日更新

 湖北地域の、山が迫る田園地帯で、獣害対策のために飼われた牛が放牧されているのを見たことがある。大きな牛がいることで猿や猪が恐れて近づかず、田畑の作物を守る効果があるのだと教えてもらった。獣害は、山間部では深刻な問題だ。田畑にネットや電気柵などを設けるのは、もう当たり前になっている。そんななかで狩猟した肉を有意義に利用しようと、各地で加工品づくりが盛んに行われている。旧木之本町にある宿泊施設「己高庵」では、鹿と猪の肉を使ったハムやソーセージが登場した。
 地元の猟友会が撃ち取り、解体、ブロック肉を愛媛県にある専門の加工所に送り、製品に仕上げているという。猪肉のハムとソーセージ、鹿肉のハムがある。己高庵の周辺は、山々と田園が取り囲み、美しい水が流れている。施設の近くで鹿を見かけることもたびたびあるという。獣害はごく身近な問題だからこそ、その肉を無駄にはしたくないという思いから生まれた製品だ。
 「猪はボタン鍋で知られるように、ファンが多い食材ですし、ビタミンB群が豊富で豚や牛よりもカロリーが低いんです。鹿肉は臭みが少ないのに加え、低コレステロール低脂肪。どちらも健康志向のお肉ですし、特有のクセや匂いもほとんど気になりませんよ」と己高庵の支配人、丹治和弘さん(57)に教えていただいた。 ハムは生でも加熱しても良いのだが、生のままの方がおすすめと伺った。己高庵の姉妹施設、大見いこいの広場ではバーベキューの食材としてソーセージを利用し、人気になっているという。ハムはマリネやサンドイッチにも合いそうだ。
 散策のお共にチーズとレタスそしてハムを挟んだバケット。地元の山野草をたっぷり使った己高庵の薬草風呂。 誘うと喜ぶ、都会に住む友人の顔が浮かんでいる。

 

己高庵

滋賀県長浜市木之本町古橋1094 / TEL: 0749-82-6020

シカハム400円、イノシシハム500円、イノシシソーセージ520円(各100gあたり)。フロント前で販売。
日帰り入浴10:30〜17:30(月曜日14:30〜)中学生以上 500円、小人 300円

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

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