茂美志屋支店の法則!

茂美志屋支店

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 長浜市 2010年11月22日更新

茂美志屋支店の辻博之さん

 長浜・黒壁スクエア近く、あんかけうどん「のっぺい」が名物のお店「茂美志や」を本店とするのが、大通寺北東にある「茂美志屋支店」だ。辻博之さん(57)のご両親が開業され、創業55年になる。「茂美志や」さんとは親戚関係にあたり、寿司職人だった辻さんのお父さんが暖簾を分けて「支店」の名が付いたそうだ。
 うどん、中華そば、焼きめしにオムライス、カツ丼、トンテキ定食……。カウンターとテーブル席、BGM代わりのテレビが置いてある。壁に掛かるメニューの短冊を眺めていると、出前の電話に対応する声が聞こえる昼下がり……。厨房の美味しい音と匂いが漂ってくる。旅先でふらりと入った地元の食堂というのは、多分、こんな感じだろうか。 

焼きそばはあんかけがたっぷりかけられている

 焼きそばは、炒めた中華麺に豚肉や野菜の入ったあんがたっぷりとかけられている。のっぺいのあんかけにちなんでいるのだろうか……。
 「そういうわけではないのですが、うちでは先代から焼きそばといえばこれだったんです。それに、改良を重ねて、今の味になりました。気に入ってくださった方は何故かこれしか注文されません」。
 焼きそばだけではなく、何故か「同じメニューしか注文しない」お客さんが多いという。特定のメニューに集中する訳ではない。焼きそばの人、焼きめしの人、のっぺいの人、カツ丼の人。他のメニューに浮気をすることはない。
 まるで、「茂美志屋支店の法則」のようにも思える。

びっくりうどん

 ところで、初代が発案した「びっくりうどん」というのがあった。ネギ、天かす、あげ、麩の載ったベーシックなうどんなのだが、麺は通常の1・5倍。当時ちょっとしたブームを巻き起こしたそうだ。その味が忘れられず、現在はメニューから外されているにもかかわらず、時々注文する人がいるのだという。「茂美志屋支店の法則」は先代の時代から存在していたのだろうか!
 辻さんは今、この「びっくりうどん」を復活させようとしている(価格は700円の予定)。
 しかし、困った。
 「びっくりうどん」を食べてみたい。しかし、復活した「びっくりうどん」を注文するべきか否。法則に従えば、茂美志屋支店では「びっくりうどん」しか食べることができなくなる……。
 法則を新しく書き直すことが私にできるだろうか……。「法則を書き直す」という言葉は魅力的だが、リスキーかもしれない。

茂美志屋支店

滋賀県長浜市神前町4-15 / TEL: 0749-62-1992
営業 11:00〜18:30 / 定休日 木曜日

焼きそば680円、焼きめし700円、オムライス750円、のっぺい650円、うどん480円、親子丼700円、カツ丼780円、天ぷらうどん700円、トンテキ定食950円、カツ定食880円、だし巻き350円など

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

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