料理の職人

Bistro 洋食びわ

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 長浜市 2010年7月16日更新

Bistro 洋食びわの店内

 国道8号線沿いにある「レストランびわ」は創業35年、和・洋食、デザート…、家族で外食といえば「ここだった」という人も少なくないだろう。その「レストランびわ」が、この春メニューを大幅にリニューアル。ハンバーグを中心に、前菜類やパスタなどフレンチやイタリアンテイストの「Bistro 洋食びわ」に変わっていた。
 「フランス料理を専門にしてきたので、自分にとって自信のあるメニュー作りを心がけました。和食類を外したのはそのためです。以前からあったハンバーグはフランス料理ではないですが、例えばそのハンバーグに添えるデミグラスソースはフランス料理の基本。ソースのクオリティーを追求していくことで、これまでの経験を生かせると考えています」。

二代目オーナーの中川仁さん

 東京のフランス料理店で修業を積んだ、二代目のオーナー中川仁さんが話してくださった。
 「料理を作る人間は職人です。技術を身につけ、その技術や味を伝えていくのが職人であり、どこでどんな状況であってもやることには変わりはないんです」。
一言一言きちんと責任をもって話をする。こういうことも、職人気質というのだろうかと思った。
 仁さんは滋賀に帰ってきてから、野菜作りを始めた。無農薬で栽培し、料理に使う。休みの日はもちろん、ランチとディナーの合間も畑にいるそうだ。独りで500坪の畑の面倒をみている。
 「料理をしていなかったら、きっと農業をしていました。いつでも料理のことか、野菜のことばかり考えてしまっていますね」。

デミグラスソースがたっぷりかかったハンバーグ

 改めて辞書で「職人」を引いてみた。『身につけた技術によって物を作り出したりする職業の人』とある。「レストランびわ」が長く愛されてきた一番の理由は、家族みんなで楽しく、美味しく過ごすことができる店だったからだろう。そのイメージを損なうことなく、「Bistro 洋食びわ」をつくる。それは、仁さんにとって職人の仕事なのだ。
 いただいたハンバーグにはたっぷりとデミグラスソースがかかっている。とても味わい深い。「今後も少しずつリニューアルしながら、自分なりの方法でフランス料理を伝えていきたい」と仁さんは話しておられた。
 楽しく、美味しくの向こう側にしばし思いをめぐらせてみる。次の瞬間にはナイフとフォークを動かすのに夢中になってしまったのだけれど……。

 

Bistro 洋食びわ

滋賀県長浜市曽根町1258
TEL: 0749-72-3655 / 第2・4月曜休
ランチ11:00〜15:00(14:00 L.O.)ディナー17:00〜21:00

ハンバーグのコース 1,600円・2,000円 / パスタのコース 1,600円・2,000円 / 前菜・田舎風パテ600円など / 季節の野菜を使ったスープセット600円
ランチ(土日祭日を除く)はハンバーグランチ1,200円、日替わりランチ710円など

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

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