庭園を眺めながら食事ができる青岸寺

食彩処六湛庵

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 米原市 2010年4月29日更新

青岸寺の庭園

 米原にある曹洞宗の古刹・青岸寺の庭園を知る人々は「あそこのお庭はすごいでしょ」という。「六湛庵」はその庭を愛でながら食事ができる食彩処だ。
 ご住職の永島亮昭さん、妻の慧子さん、お嬢さんの慧明さんにお迎えいただいた。少し緊張した。
 客間の向こうには、裏山の太尾山を借景にした枯山水の庭園が広がっていた。一般的には石や砂を用いる水の部分は苔で表現され、岩を多用しているのが特徴だ。絶景にただただ放心しているところに、料理の準備が整っていく。

ご住職の永島亮昭さん、妻の慧子さん、お嬢さんの慧明さん

 亮昭さんが拍子木を打ちながら禅宗での食事の心得を教えている「五観の偈」を唱えてくださる。食べることはただ生きるためではなく、体と心を整えてくれるということを説明したものだ。すっと背筋が伸びる感じで、手をあわせ箸をとる。
 里芋を白味噌で炊き合わせたもの、2種類の味噌を使った豆腐田楽に続いて、かまあげのうどんが順に運ばれてくる。「普段から私たちが食べているものばかりです。凝ったものではありませんが……。禅宗では悟りの世界は丸、迷いの世界は四角で表現します。里芋やうどんのつけつゆに入れた湯葉巻きは悟りの世界、豆腐は迷いの世界となります」と説明をいただく。

うどんには、豆腐田楽、煮芋、季節の甘味がつく

 料理を担当するのは、慧子さんと慧明さんで、慧明さんは六湛庵の代表でもある。大学4年生の慧明さんは「周りは皆、就職活動をしています。ここで生まれ育ち、継いでいく私にとってこれが就職活動です。生まれたときからこの庭があるのが当たり前で……だからこそこれからもこの素晴らしさを維持していかなければならないと思っています」とお話しくださった。
 食後の甘味は、廊下を渡った離れの書院に場所を移していただくこともでき、客間とは異なる庭の風情を堪能できる。六湛庵の名はこの書院の名前に由来している。
 春のやわらかな雨が木々にあたる音だけが聞こえている。雨が降り続くと山水が伏流水として湧き出て、苔が水面に沈み、庭には本物の泉が現れるのだという。贅沢な食事どころである。

 

青岸寺

滋賀県米原市米原669 / TEL: 0749-52-0463

「食彩処 六湛庵」は午前10時〜午後5時まで
火曜休(予約は2日前までで2〜8人で申し込み)
ござるうどん・豆乳おからうどん 各1,400円(豆腐田楽、芋煮、季節の甘味付き、税、拝観料込み)お茶と甘味のメニュー(400円〜)もある。

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

椰子

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