湖畔にひらかれたVOID

VOID A PART

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 彦根市 2017年2月8日更新

ハコミドリ 周防苑子さん

 滋賀に旅に来たらこんな場所に車を停めたいな、と思うような琵琶湖畔にたたずむ、「VOID A PART」。代表の周防苑子さんが廃ガラスと植物を組み合わせてつくる作品「ハコミドリ」を制作する“アトリエ”があり、こだわりのご飯や喫茶が楽しめる“キッチン”があり、さらにこの地で新しい試みを繰り返していく“ラボ”でもある、という3つを掲げ、昨年5月にオープンした。オープンに先立って4月に開かれたパーティーでは、クラウドファンディングや店づくりに参加した人々が集った。まばゆい春の日差しのなか、年齢、住む場所、職業、普段属するコミュニティも違うだろうさまざまな顔ぶれが一堂に会する光景は新鮮で、「ここから新しいことが始まる」という期待を感じずにはいられない時間だった。
 東近江市出身の周防さんは、大学卒業後、東京で広告業などに携わって5年ほど働き、2014年7月に帰郷。実家の花屋を手伝いながら数年ぶりに暮らす故郷で、「滋賀はすごく変わった」と感じたという。滋賀で起業や新しい活動を始めているひとに出会い刺激を受けるなかで、「自分もここで何かしてみよう」と、生業になるものを探すようになった。近所のガラス工場で、ガラスの廃材の山を見たのはその頃。それらを再利用してガラス雑貨を作ることを思いついた。さらに知人から「花屋なんだから、植物と組み合わせてみたら?」とアイデアを受けた瞬間、「ハコミドリの姿から、お店ができるところまで、全部思い描けた気がした」と周防さんは言う。
 そこから周防さんが発揮する行動力と直感の強さには驚かされる。11月にはガラスと植物を掛け合わせたプロダクトに「ハコミドリ」と名付けて本格的に制作や販売を始め、翌年5月にはのちにVOID A PARTの共同代表となるクリエイティブディレクターの牧貴士さんに出会う。すぐに湖岸に物件を見つけ、秋には滋賀県立大学環境建築デザイン学科の協力を得て、改装工事に取りかかった。そうして周防さんの帰郷から2年も経たずに、VOID A PARTはオープンしたのだ。
 「制作するだけでなく、人が集まる場所にしたかった」という周防さんは、“アトリエ”で制作するかたわら、自らカフェの運営もする。“キッチン”には土・日・月曜日に無農薬玄米おにぎりや県産野菜をたっぷり使った料理をつくる「ゴマシオ堂」の渡辺未央さんが入り、彼女のランチにはファンも多い。“ラボ”について周防さんは「この場所自体が実験。ワークショップやイベントなど、何が滋賀でハネるのか試しながら、仲間を増やしていきたい」と話してくれた。「VOID」とは何もない空間のこと。ここに携わるひとによってカスタムされる場所、というイメージが、店の名前には込められている。どんな「PART」が生まれていくのか、目が離せない。

写真提供: ハコミドリ

VOID A PART

滋賀県彦根市柳川町218-1
定休日 火・水曜日
営業時間  10:00〜19:00(ラストオーダー18:00)

※木・金曜日はドリンクメニューのみ、土・日・月曜日の11:00〜15:00はランチメニューもある。

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