「彦根」を含む記事一覧

  • 2018年6月15日

    湖東・湖北 ふることふみ 45
    桜田門外の変(後編) まち・文化

    桜田門外の変を描いた絵葉書 / 個人蔵  当事者たちにとっては長い時間だったであろう桜田門外の変も時間にすれば十分にも満たなかったとされている。  前稿で行列の日雇い仲間が一番に逃げたという説があることを書いたが、私は何年か前に『柘榴坂の仇討』という映画の中で桜田門に向かう彦根藩の行列にいた仲間役をいただいた...  続きを読む

  • 2018年6月4日

    半月舎だより 19 まち・文化

    絵本をめくる、時間が流れる  一昨年から、半月舎で「かえる先生」こと細馬宏通さんのシリーズ講座「かえるの学校」を開いている。滋賀県立大学の教授で人間行動学を専門とする細馬さんは、音楽・マンガ・映画などのさまざまなジャンルに通じており、その分析的な視点から読み解いてもらうと、知っているつもりになっていた作品や作家...  続きを読む

  • 2018年5月14日

    湖東・湖北 ふることふみ 44
    桜田門外の変(中編) まち・文化

    萬延元年に発刊された『袖玉武鑑』(携帯できる武鑑)/ 個人蔵  江戸城からの太鼓を合図に、大名たちの登城が始まった。  ドラマや映画を見ると行列はゆっくり歩みながら進むイメージがあるが、実際の行列は駆け足だったと伝えられている。江戸時代は基本的に平和な長期安定政権だったが本来幕府という組織は武士が軍事行動中に...  続きを読む

  • 2018年5月7日

    狐穴 まち・文化

    彦根市池州町の花山院稲荷社。社の台座の石組みにも「狐穴」。  前回、「狐穴」について書いた。稲荷の社の裏に狐が出入りできる穴があいているという話だ。彦根市本町の宗安寺の「旧上魚屋町稲荷」と高宮町「豊勝稲荷」にはちゃんと狐穴があった。以来、1ヶ月、僕は、他の稲荷社にもあるに違いない……と、お参りしては社の裏に回...  続きを読む

  • 2018年5月3日

    史実の間を感じ取る ひと
    歴史時代小説作家 矢的竜さん

     彦根市古沢町、まさに石田三成の居城があった佐和山のふもとに、歴史時代小説作家・矢的竜さんは暮らしている。  53歳で早期退職した矢的さんは、文学賞への投稿を始め、10年目の2011年にデビュー。年に約一冊のペースで書籍を刊行してきた。そして今年3月、石田三成を主人公とした新作小説『三成最後の賭け』が新潮社から発...  続きを読む

  • 2018年4月22日

    圓常寺の外堀土塁跡 まち・文化

     圓常寺(彦根市城町)の木造阿弥陀如来立像は(快慶作)、今年3月9日(金)、文化庁文化審議会において新たに重要文化財(美術工芸品)に指定された。現在、東京国立博物館本館において、特集「平成30年新指定国宝・重要文化財」展で公開されている(5月6日まで)。圓常寺には僕の興味を惹くものが多い。阿弥陀様については勿論だ...  続きを読む

  • 2018年4月13日
    No Image

    半月舎だより 17 まち・文化

    冬の古本研修旅行 高松編 (高知編からつづく)  二月なかば、「古本研修旅行」と称して同業者のNさんとともに極寒の湖北を脱出、一路四国に向かって三日目。短い旅は折り返し地点を迎え、わたしたちは香川県高松市へ向かった。  高松に到着して最初に目指したのは、昨年夏にオープンした新刊書店「ルヌガンガ」だ。店主のこだわりを映...  続きを読む

  • 2018年4月10日

    湖東・湖北 ふることふみ 43
    桜田門外の変(前編) まち・文化

     今年は明治維新150年ということで、幕末が再び脚光を浴びている。幕末の明確な始まりは外圧である黒船来航からと考えることができるが、幕末史の裏の局面である血生臭い「天誅」と称する殺人事件の数々は桜田門外の変から始まる。逆説的に言えば桜田門外の変が無ければ気に入らない人物を殺してでも世の中を変えようとする急激な改革...  続きを読む

  • 2018年3月1日

    「そのもののある不自然なる実体」 まち・文化
    高橋良・川村憲太合同展

    川村憲太さん(左)と高橋良さん(右)  画家の高橋良さんから、「3月に展覧会を開くのでぜひ取り上げてください」と連絡をもらったのは1月の中旬頃だった。写真家の川村憲太さんとの合同作品でヌードをテーマにしたものだという。  ヌードと聞いて、一瞬たじろいでしまった。少なからず写真に取り組んできたものとして、ヌード...  続きを読む

  • 2018年2月26日

    狐穴と寒施行 まち・文化

    寒施行のお供え  「彦根ゴーストツアー」が、2月17日・18日にあった。このツアーは「見えないモノ」を「ゴースト」と位置づけ、現世(うつしよ)と幽世(かくりよ)の狭間、未評価の文化資源を巡る。今回は「妖怪探訪の章」だった。僕も参加したが最も刺激的であり感動したのが豊勝稲荷の「狐穴」と「寒施行」だった。  豊勝...  続きを読む

  • 2018年2月13日

    湖東・湖北 ふることふみ41
    井伊直政命日法要 まち・文化

    昨年の命日法要の様子  慶長7年(1602)2月1日、井伊直政は居城佐和山城で生涯を閉じる、享年42歳。死因は1年半ほど前の関ケ原の戦いで島津義弘を追跡しながら受けた鉄砲傷による破傷風だと言われてきたが、近年では直政は関ケ原直前に高熱を発し、このために軍監の任に本多忠勝を加えるなどの対策が行われたことからも関...  続きを読む

  • 2018年2月9日

    明治維新150年 其の一 まち・文化

    天寧寺の大東義徹顕彰碑の書は日下部鳴鶴が揮毫。鳴鶴は彦根藩士であり明治の三筆、近代書道の確立者の一人である。  かつてDADAジャーナルでは湖東・湖北に遺る近代化遺産を記してきた。文化庁によると、近代化遺産とは、「幕末から第2次世界大戦期までの間に建設され、我が国の近代化に貢献した産業・交通・土木に係る建造物...  続きを読む

  • 2018年1月31日
    No Image

    彦根ゴーストツアー まち・文化

     「目に見えないモノを見ることができるかもしれない旅をしませんか? 現世(うつしよ)と幽世(かくりよ)の狭間、湖東・湖北の伝承を追いかけ文化遺産を巡るTour に出かけませんか?『空(くう)の旅人舎』がご案内いたします」と、「妖怪探訪の章」(2月17日・18日)、「井伊直弼の章 其の二」(3月3日・4日)が行われる予定...  続きを読む

  • 2018年1月17日
    No Image

    城下町の稲荷社 なぞの言葉「せんぎょう」(2) まち・文化

     前回、彦根市高宮の豊勝稲荷に、「せんぎょう」或いは「せんぎょ」と呼ばれるお供えの風習があることを話した。その時は言葉の意味は判らなかったが、「施行」と書くことが判った。大抵は「しこう」と読むが「僧や貧しい人々の救済のため、物を施し与える」ときには「せぎょう」と読む。豊勝稲荷の「せんぎょう」「せんぎょ」は、「せぎょう」...  続きを読む

  • 2017年12月25日

    湖東・湖北 ふることふみ 40
    井伊家千年の歴史(23) まち・文化

    直虎終焉の地・松岳院跡  『おんな城主 直虎』の放送も無事に終了した。一旦区切りとなるので今稿では放送前に大きな問題も提示されていた件について私説を書いてみたい。  井伊直虎は男性である。そんな説がまことしやかに発表されたが現在はほぼ否定されていると考えても差し支えない。一番の理由は男性説の証拠となる史料が1...  続きを読む