冬の隧道へ行ってきた

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 彦根市 2013年2月20日更新

2013年1月29日 佐和山隧道

 ZTVの「フレッシュ!びわドロップ」という番組取材があって、トンネルにまた行ってきた。国鉄時代の仏生山(むしやま)トンネル、佐和山隧道、旧横山隧道。いずれも美しい煉瓦トンネルだ。仏生山は漢字の違いを指摘されることがよくあるが、トンネル名は「仏生山」、トンネルのある山の名前は「物生山」と書くのだと僕は理解している。
 仏生山トンネルは112年以上前に人の都合でこの世に現れ、今の世に忘れ去られた構造物である。明治34年(1901)国鉄の複線化に伴ってできた二連のトンネルで昭和31年電化と共に役目を終えた。約56メートル、汽車に乗ったら文字通り「あっ」という間である。
 佐和山隧道も同じように国道8号線が昭和30年に開通して忘れられた。8号線工事の土砂を受けて半分埋もれていた。
 横山隧道は平成13年まで使われていた隧道で、佐和山隧道と同じ頃、大正末期に竣工している。設計者は村田鶴で、意匠もよく似ている。
 トンネルの中に入って写真を撮った。アーチで遮られた外の世界が音も無く美しかった。ここに居さえすれば全てが通り過ぎてゆく……。擬人化して語るのは好きではないが、隧道の気持ちは穏やかである。ただ、そこにある。
 僕は、忘れ去られひっそりとあるものが好きなのかもしれない。それと気づかなければ通り過ぎてしまうような代物……。世の中はフツーに騒々しい。ここはまた違ったトンネルなのかもしれないと思ったりする。

小太郎

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