この冬は熊油でしっとり肌を守る!

ふれあいステーション おかん

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 木之本町 2012年2月3日更新

藤田和司さん

あかぎれやしもやけに効くという

熊油

 冬は大の苦手だ。寒さのせいばかりではない。乾燥による静電気と肌荒れが拍車をかけている。時に痒い。更に、手もがさがさ、ひび割れはひどくて悩みの種。ハンドクリームの類も色々と試しているが理想にはほど遠い……。JR木ノ本駅構内の物産販売所「おかん」で「熊油」を見つけて、手にしたことはいうまでもない。
 熊油は字の如く、熊の油。製造しているのは、木之本町にお住まいで滋賀県猟友会伊香支部長の藤田和司さん(62)だ。猟師歴約40年のベテランである。毎冬、狩猟が解禁されると余呉の山を中心に猟をしている。藤田さんによると、熊油はあかぎれやしもやけなど皮膚の乾燥保護や疾患に効果があるという。
 「熊をしとめるのは冬眠中が多く、雪山での猟になります。昔は暖かいブーツなどなく藁靴でしたから、仕留めた熊をふもとに下ろしてきたときには足はしもやけになっています。そんなとき熊の油を塗ってきました」。
 熊油は、薬も防寒具もない時代の、猟師さんの知恵が生きた対処療法だったのだ。熊のどの部位の油でも同じ効果が得られるが、肉についた油は食用として使われる。藤田さんの熊油は、網油を弱火にかけたものを冷やし固めたもの。網油は、内臓を包む油のことだ。
 「家内もあかぎれがひどいのですが、熊油を塗って治しています。それに添加物を加えていない、純粋な油だから口にしても大丈夫ですよ」。
 手に付けてみると、ほんのわずかとっただけなのにものすごくよく伸びる。獣特有の匂いがあるかも…と思っていたのだが無臭、効果も期待できそうで嬉しくなった。温度が高くなると溶けてしまうので冷蔵庫に入れて保管すれば5年はもつそうだ。熊油でなら、乾燥を撃退し、上機嫌で湖国の冬を楽しむことができるかもしれない。

 

ふれあいステーション おかん

滋賀県長浜市木之本町木之本1472
JR木ノ本駅構内
TEL: 0749-82-5020
営業時間  9:00〜17:00 / 無休

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

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