波兎の文様

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 長浜市 2011年3月4日更新

 湖を渡る船に乗り、冬の竹生島に上陸した。周辺は水深100メートルを越え、島は湖底から塔のようにそびえ立っている……。
 目的は、波と兎の文様(竹生文様)の写真を撮ること。竹生島文様というからには、この島にも文様はなければならない。確かに兎は、唐門にあったが、波は彫られていない。僕が今まで見てきたどの竹生島文様とも異なっている。3匹の兎で構成されている竹生島文様は初めてである。謡曲「竹生島」にあるように「兎も波を奔(はし)るか」の一節を想うならば、一匹は彫り物から抜け出し、湖面にいるのだということになるのかもしれない……。

 上陸時間80分。再び、あの塔の天辺に…上陸の日が待ち遠しい。

小太郎

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