例えば河童の話

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 2010年3月27日更新

 例えば河童の話だ。
 岐阜県中津川に「御器(ごき)洗い淵」という場所があると聞いた。御器とはフタ付きの器のこと。川の淵で御器を洗う光景を思い浮かべたが、実際は、河童の泳ぐ様が御器を洗う様子に似ているところから、「御器洗い淵」というらしい。すごい話だと思う。
「御器を洗う→河童」ではなく、「河童の泳ぐ様子→御器」というイメージの展開だ。河童が実在していたという話なのだ。

 滋賀県も同じように妖怪は語り継がれていて、滋賀県の河童は滋賀県らしい行動をしているはずなのだ。
 淡海妖怪学波はそういう妖怪を探している。

 『琵琶湖には琵琶湖の妖怪がいて、同じ名前の妖怪でも、北湖と南湖とでは性格が違い、場所(限定された地域)オリジナルの性格を持ち行動しているのではないだろうか……。

 妖怪をコレクションすることは、妖怪を信じた人々の心にあった恐怖や不安、或いは、社会が抱えていた問題や禁忌、それらとの葛藤を知るひとつの手掛かりになるのではないだろうか。
 そしてまた、今の時代に再び妖怪を語り始めることは、暮らしと共にある自然を思いやり、水の大切さ、生命の大切さを改めて確認することでもある。
 故に、できるだけ多くの妖怪をコレクションし、ヒトの暮らしが自然と共にあった頃の淡海のカタチを探りたい』。などと大げさな目標を掲げてはいるが……。まずは、コレクションを楽しみたいと思っている。

 

編集部

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