楽しいの向こう側へ

滋賀大学 冒険部

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 彦根市 2009年10月27日更新

滋賀大学冒険部のメンバー

 滋賀大学経済学部に「冒険部」というサークルがあると聞いた。冒険部の究極の目的は「自分の心の未開の部分を冒険すること」であると、部長の宮本弘之さんは語る。三重県出身の宮本さんは北海道の大学に入学し、その後編入試験を受け滋賀大の3回生となった。北海道の大学では旅行サークルに所属していた。旅することの楽しさや出会いの素晴らしさを、今度は自分が発信していこうと思い立ったのが創部のきっかけだった。しかし、ただの旅行サークルにしてしまってはいけないと考えた……。
 「今、草食系男子という言葉が流行っていますよね。でも草食系は草を食べるだけましで、草も食べないようなどこか冷めている植物系な若者が多いように思うんです。飲み会やパチンコなんかは大人になってもいつでもできます。学生時代にしか経験できないおもしろいことを、がつがつと企画して仲間と実行していきたいんです」。
冒険部は創部以来、「滋賀大で一番アツイ」サークルをめざし活動を行ってきたのだという。自転車で琵琶湖一周、四国遠征、当たりが出るまでアイスバーを食べるなんていう企画も実行した(70本以上食べたそうだ)。

「さあ、“楽しい”の向こう側へ」。

冒険部のキャッチフレーズのひとつだ。
「僕は自分より楽しそうな人がいると悔しいんです。自分の楽しいという気持ちに満足せずに、もっと楽しいことがあるはずだ、と考えてしまう。楽しさの限界を超えたいんです」。
宮本さんに惹かれて、現在部員は約30名。彼らの笑顔は芯から楽しそうで、まぶしく想えた……。

 11月7日、彦根のまちなかが3万灯のキャンドルで彩られるイベントが行われる。「自分たちだけではなく、大学以外のみんなとも楽しみたい」という部員の思いから冒険部は、スタッフとして参加する予定だ。日々是冒険。
 その時代その年代にしかない本当の冒険やアツさは、別のところにあり、彼らがそれを知るのはずいぶん後のことだろう。キャンドルをひとつ灯すなかに、楽しいの向こう側を見つけられるか否。老婆心の期待……である。 

いと

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