吉田初三郎に憧れる

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 彦根市 2017年3月29日更新

 滋賀大学総合研究棟〈士魂商才館〉「しがだい資料展示コーナー」において、企画展「鳥のように  鳥瞰図から1世紀前のアジアへ」が開催されている。経済学部の母体となった彦根高等商業学校(1923~1944)では、研究や教育に活用するために、同時代のさまざまな文献、報告書、地図などを収集していた。 そのなかに、吉田初三郎(1884~1955)による鳥瞰図がある。「大正の広重」と讃えられた初三郎の鳥瞰図は、発行当時は、大量に制作、販売され、観光の必携とされるなど、土産品として扱われていた。彦根高等商業学校から滋賀大学経済経営研究所に伝わったこれら鳥瞰図は、かつての朝鮮にかかわるものも多くあり、今回の企画展では、それらを展示している。 今から100年前の鳥瞰図だ。
 僕は初三郎がお気に入りだ。とにかく初三郎の描く地図はわかりやすい。地形がどのようになっていて、道路や鉄道がどんなふうになっていて、地形とどんな関係にあるのかも一目瞭然なのである。ゲームでいえば、その世界観が解るように作られたワールドマップにそれは等しい。仕事柄、初三郎が描くような地図を創りたいと何度願ったことか、しかし早々に諦めた。それでも初三郎の鳥瞰図を眺めるのは楽しい。自らの旅に使うだけでなく、土産物としても使われたというのもよく理解できるのである。見ているだけでも旅した気分になるのだ。
 僕は、初三郎が描いた日本の沿線ガイドを数多く見たが、海外のものはほとんどないので、この企画展、興味津々なのである。ギャラリートークを狙っていってみるのもいいかもしれないと思っている。

 

企画展「鳥のように  鳥瞰図から1世紀前のアジアへ」

場所 しがだい資料展示コーナー 滋賀大学総合研究棟〈士魂商才館〉1階
期間 開催中~6月30日(金)※土曜・日曜・祝日は休館
時間 9:00~17:00 入場無料

ギャラリートーク

2017年4月7日(金)、14日(金)、20日(木)、21日(金)、27日(木)、 28日(金)時間はいずれも、12:10〜12:30

企画展の監修をされた阿部安成教授(近代日本社会史)による ギャラリートークです

お問い合わせ

滋賀大学経済経営研究所
彦根市馬場1-1-1 TEL: 0749-27-1047

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

小太郎

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