半月舎だより

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 彦根市 2016年8月28日更新

半月舎という古本屋です

 半月舎という古本屋をはじめて、9月で丸5年になる。
 店は彦根の旧城下町のなかにある商店街「中央商店街」のはじっこから2番目の場所にある。一度移転しており、2年半ほど前までは「おいでやす商店街」のはじっこにいた。どうしてか、はじっこに縁がある。
 店は、舎主のUさんと舎員の私、Mのふたりで営んでいる。店の名まえについてはいろいろな尋ね方をされるが、「満月」ではなく「半月」と名づけたのは、ふたりで場所を半分こするからということと、当時はふたりとも別の仕事を持っていたために「月の半分くらいしか開けられないかも」と思ったためである。実際は月の半分以上店を開けているが、なぜかお客さんには「この本屋はぜんぜん開いてへんな」とよく言われる。
 

みっつの一箱古本市

 今年の秋は、彦根・水口・信楽で三つの一箱古本市にかかわることになっている。
 一箱古本市とは、古本市業者ではなく、ふつうのひとが、もう読まない本などを持ち寄って開く本のフリーマーケットだ。東京の不忍ではじまった一箱古本市は、いまや全国に広まっている。
 わたしたちは店を始めることになった5年前から、毎年秋ころ彦根で一箱古本市「ウモレボン市」を開いてきた。今年は9月24日(土)に護国神社で開く。
 一箱古本市は、読み終わった本や、家族の不要になった本や、「積ん読」ばかりで読まない本などを持ち寄って、のんびり売ったり買ったりするだけの一日なのだが、それだけのことがしみじみ楽しい。出店者の方も毎年楽しみにしてくださっている方が多い。
 こんなに楽しいのだから他の場所でもできたらいいと思っていたところに、甲賀市の信楽と水口でも開催されることになった。
 信楽では、昔ながらの登り窯を保存しているギャラリーOgamaさんで半月舎の書籍を個展形式で展示販売する企画とともに、登り窯のまわりで9月11日(日)に一箱古本市「のぼりがま古本市」を開催。
 水口では、滋賀県内でも最初期につくられた図書館のひとつである旧水口図書館で、10月22日(土)、23日(日)に「ひと箱古本市@旧水口図書館」を開催。
 どちらも、その土地のひとが守りつづけてきた場所で開かれることがうれしい。きっと古本市が似合う。

M

編集部

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