近江長浜 しっぺい太郎

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 長浜市 2016年7月6日更新

あのことこのこと聞かせんな
しっぺい太郎に聞かせんな
近江の国の長浜の
しっぺい太郎に聞かせんな
すってんすってんすってんてん

 日本昔話の『しっぺい太郎』には「近江の国の長浜の」と唄われている。しっぺい太郎は猿神への人身御供から娘を守った名犬である。
 よくよく物語を読み直してみると、行念という旅の僧が、「この7日の内に、人身御供を出さなければなりません」と村人から聞き、何とかしようとする。「近江の国の長浜の/しっぺい太郎に聞かせんな」と猿神が唄っているのを知り、長浜までしっぺい太郎を探しにやってくる。つまり、長浜の「しっぺい太郎」が別の地で活躍する話なのである。その距離、およそ2〜3日だ。

静岡県磐田市見付天神の悉平太郎像

 過日、静岡県磐田市にある見付天神を訪れる機会があった。霊犬神社という社がある。
この社、悉平(しっぺい)太郎を祀っている。霊犬神社に伝わる話は、日本昔話のものとよく似ているが、旅の僧は名がなく雲水と記されている。雲水は修行僧のことだ。そして、長浜ではなく信濃へ悉平太郎を探しに行く、また、悉平太郎の飼われている寺は光前寺となっているが、長浜は光善寺であるなど、微妙に違っている。
 以前にも書いたことがあるが、琵琶湖に怪物が現れ、毎年、人身御供を差し出す習わしがあった。話の推移は『しっぺい太郎』とほぼ同じである。ただし、登場する犬の名は「目検枷(めたてかい)」である。目検枷も大きな傷を負い相討ちとなった。死をもって怪物を退治した目検枷に感謝し、その霊を祀ったのが長浜市の平方天満宮にある犬塚である。
 目検枷の例と、少なくとも、「近江の国の長浜の/しっぺい太郎に聞かせんな」の唄、おおよそ2〜3日の距離ということで、しっぺい太郎のふる里は長浜だとしたいが、悉平太郎縁の地は数多い。
 長浜の光善寺を探す他ないかなと思っているが、なかなか出て来ないのである。

雲行

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