鈴鹿の奥座敷「イブネ」へ

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 東近江市 2015年11月13日更新

 先日、東近江市が「鈴鹿10座」を選定したそうだ。同市から登れる特徴のある鈴鹿の山として御池岳、藤原岳、竜ヶ岳、釈迦ヶ岳、御在所岳、雨乞岳、イブネ、銚子ヶ口、日本コバ、天狗堂の10座が選ばれた。その中に、気になる名前の山があった。「イブネ」だ。
 イブネは、「鈴鹿の奥座敷」とか「鈴鹿最後の秘境」などと呼ばれ近年人気の山だという。十数年前は、背丈以上の笹に覆われた薮山で容易に近づくこともできなかったそうだが、最近は鹿の食害からか笹はすっかりなくなり、頂上台地の地表は苔で覆われ幻想的な風景が広がっているらしい。これは行ってみるしかない。
 11月1日、旧永源寺町の甲津畑の登山口を8時に出発した。甲津畑から杉峠までは、千種街道を歩くことになる。登りの傾斜もそれほどでもなく、登山というよりは古道巡りといった趣だ。蓮如上人の旧跡や鉱山跡、シデの巨木の並木など見どころがたくさんある。

 やや早足で歩いて、10時前には杉峠に到着した。道中、ほとんど他の登山者に会わなかったが、杉峠では、雨乞岳から下りてくる人がたくさんいた。少し休憩してから、峠の十字路をイブネ方面の北へ向かう。ここからは、今までの古道とは雰囲気が異なり踏み跡も薄くなる。それでも目印のテープや標識が至る所に付けられているので迷うようなことはなかった。
杉峠ノ頭から少し下ったところの分岐を右へさらに下っていくと佐目峠に到着。目指すイブネはもうすぐそこだ。最後の斜面を登っていく。振り返ると雨乞岳がその雄大な姿を見せる。前方右手には、御在所岳や鎌ヶ岳も見える。しばらく登ると開けた原っぱのようなところに出た。ここがイブネの頂上台地だった。10時30分、思ったよりもあっけなく着いてしまって少々拍子抜けだったが、苔に覆われた台地と青空のコントラストが秘境へやってきた気分を高揚させる。

 頂上台地は実に広々としていて、ぶらぶらと散策するのも楽しい。西側の銚子、北側のクラシと呼ばれるピークを結ぶ三角形のエリアはなだらかな谷になっていて広大な庭園のようだ。まさか山の上にこんな景色が広がっているなんて、地上からは思いもよらない。さすが、鈴鹿の奥座敷と呼ばれるだけはある。
 ところで、「イブネ」はカタカナ表記だが、漢字では「伊船」と書いて、船を伏せたような形からとか、伊勢側の鈴鹿市に伊船という地名との関係からなどその由来には諸説があるそうだ。この付近には他にも「クラシ」や「タイジョウ」のようにカタカナの名前の山がいくつかある。そういった山を由来を探りながら登ってみるのもいいかもしれない。

はじめ

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