千草街道をゆく

千草街道: 近江と伊勢北部を結ぶ鈴鹿山脈越えの街道。「千草越え」ともいう。千種とも書く。

　永源寺の大自然と奥深い歴史を再認識することができる、永源寺地区まちづくり協議会主催の「わがまち探訪フィールドワーク千草街道を往く」が4月25日（土）に実施されました。平成19年から毎年行われており、今年で9回目の開催となります。
　三重県菰野町や地元甲津畑町の方が整備してくださった道を、総勢約110人が最高到達点の杉峠1042メートルを越えて新緑には少し早い朝明キャンプ場までの山道約15キロを一人の落伍者もなく8時間かけて踏破しました。
　この街道は織田信長も2度通ったとされ、杉谷善住坊が信長を銃で狙撃するために潜んだ「善住坊隠れ岩」や比叡山衆徒に追われた蓮如上人が隠れて難を逃れた「蓮如上人旧跡」、明治末期～大正に栄えた「御池鉱山旧跡」などが点在しています。これらの名所旧跡ではスタッフの方から説明を受けたり、お昼の休憩時間には同行していただいた消防署職員の方から応急処置の方法を教えていただきながら、楽しく和気あいあいと、お互いに励まし合いながら早春の鈴鹿の山を歩く事が出来ました。
　急峻な難所を登りきってホッと一息つく最高到達地点の杉峠では、今年は班別写真のほか、久しぶりに全員集合写真を撮ることができました。そこには登りきった達成感あふれた皆さんのいい笑顔が写っていました。
　私はスタッフとして参加しましたが、今回も募集定員を超える応募があり、抽選で参加者を決めさせていただきました。しかし、今後の開催にあたり、より多くの方に参加いただくためにどうすればいいか、安全面を含めて検討していきたいと思います。
　来年、「わがまち探訪フィールドワーク千草街道を往く」は10回目となります。機会がありましたら是非、ご参加ください。

永源寺地区まちづくり協議会会員
今若 茂

【編集部】