エンブレムの付いたユニフォーム

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 甲良町 2014年11月25日更新

 11月9日、冷たい雨が降るなかで、「読売さわやか野球教室」(主催:読売新聞大阪本社・滋賀県読売会湖北ブロック)が、甲良町総合公園で開かれた。巨人軍の投手だった角盈男(すみみつお)さん、前田幸長さん、野手だった原俊介さんの3人が、10チーム約130人に投球や守備、バッティングなどを指導した(参加チーム:甲良東スポーツ少年団・豊郷スポーツ少年団・河瀬スポーツ少年団・多賀少年野球クラブ・金城スポーツ少年団・平田スポーツ少年団・稲枝東スポーツ少年団・城西スポーツ少年団・旭森スポーツ少年団・佐和山スポーツ少年団)。
 写真を撮りながら映画『バッテリー』を思い出していた。2003年公開の映画で、12歳の天才ピッチャー・原田巧(林遣都)とキャッチャー・永倉豪(山田健太)のバッテリーを描いた作品だ。僕は今でも巧の父原田広(岸谷五朗)の言葉を覚えている。
 「野球って気持ちを伝えるスポーツなんだよ」「自分の気持ちを伝えたい。そんな思いがプレーに出ると、楽しくてたまらなくなる」。
 他のどんなスポーツでも、コンサートであれ、会議であれ、日々の暮らしもそれは同じだろう……。
 前田さんと角さんはピッチング、原さんはランニングやストレッチ、走塁、バッティングなどをコーチしてくれた。「何でも、できないと思ったら、それ以上、進歩はない。できると思ってやれば、できるようになる」。3人のプロ野球選手は繰り返す。 子ども達は最初、照れもあったのだろう、笑顔、和気あいあい、仲間とふざけるシーンもあったが、それも一瞬だ。コーチのひと言ひと言の熱がわかる。「何でも、できないと思ったら、それ以上、進歩はない。できると思ってやれば、できるようになる」。何度も真剣に繰り返される言葉に子ども達が吸い込まれていくのがわかった。たった一日のうちの3時間、今しか子ども達に伝えられないことがある。熱のようなものだ。腕の角度一つ、ベースを踏む一瞬、キャッチボールの一球、その一瞬に気持ちが伝わる。
 とにかく、僕は冷たい細い雨が降り続く屋外で、背中を丸めシャッターを切っていた……。僕にも忘れられない3時間となった。今までもこれからも僕にはユニフォームは無い。そして、伝えなければならないことは、たった今のプレーなのだ。
 ただ、エンブレムが付いた僕のユニフォームが見えるかどうかがいつも気になっている。

雲行

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