まち・文化

  • 2009年12月20日

    かるたで知る井伊直弼

    彦根城博物館謹製  直弼かるた  彦根城博物館が製作した「直弼かるた」が好評だという。このかるたは、昨年、博物館で開催された小学生向けのイベントで作られたものが原型となっている。当時は7セットだけだったが、より広く郷土の偉人・井伊直弼の生涯や業績を知ってほしいと、一部改良を加えこのたび新装版が完成し... 続きを読む

  • 2009年11月30日

    真田幸村の娘と彦根

    少林禅寺の石碑  話は今年の夏に遡る。  彦根に少林禅寺というお寺があることを知り、盆休みの最中に出かけた。彦根の鳥居本側から山に入り、野田山へ抜ける山間にある笹尾という集落だ。  『滋賀県の地名』(日本歴史地名大系25・平凡社・1991年初版)には『小野村・原村の東に位置する霊仙山中の村。』とあり、『臨済宗... 続きを読む

  • 2009年11月24日

    佛ヶ淵の千手観音
    長浜市川道町

    「佛ヶ淵跡」と刻まれた石碑  長浜市川道町の西、集落のはずれ、「佛ヶ淵跡」と刻まれた石碑が姉川と山本山を背景に建っている。  こんな話が伝わっている。 ——もともとは現在の木之本町杉野に祀られていた観音さまが何らかの理由で村を流れる杉野川を経て、高時川から姉川に至り川道にたどりついた。——  故に、佛ヶ淵とい... 続きを読む

  • 2009年11月19日

    直弼との心の旅

    井伊直弼と黒船物語  映画や小説のなかの登場人物と、自分を置き換えてみる経験は誰にもある。例えば、恋に悩む主人公と自分の境遇をたぶらせて、ついつい過度な感情移入をしてしまったり……。  埋木舎時代の井伊直弼に自らの姿を重ねた人がいる。横浜在住の豊島昭彦さんという方である。大手銀行員である豊島さんは、会社の組織... 続きを読む

  • 2009年11月11日

    成菩提院に遺された三成の掟書

    成菩提院  石田三成の生誕地から比較的近い場所で生まれ育ったせいだろうか、三成は私にとって身近な歴史上の人物、だった。少年時代の三成が秀吉を気遣った三杯の茶のエピソードは、繰り返し聞く昔話のようなものだ。ただ佐和山城主としての三成については長く知らずにいた。  佐和山城主、三成がどのように民政を進めていこうと... 続きを読む

  • 2009年11月1日

    岩脇山 防空壕

    岩脇山  旧近江町、岩脇の集落に岩脇山というこじんまりとした山がある。藤子・F・不二雄の漫画ドラえもんでのび太がよく昼寝をしている裏山、といった感じだろうか。ただし岩脇山には大きな横穴がふたつ、ぽっかりと口を開けている。山の南東、JRの電車や貨物列車が定期的に通り過ぎるのがよく見えるあたりだ。かつて、この山にS... 続きを読む

  • 2009年10月27日

    楽しいの向こう側へ
    滋賀大学 冒険部

    滋賀大学冒険部のメンバー  滋賀大学経済学部に「冒険部」というサークルがあると聞いた。冒険部の究極の目的は「自分の心の未開の部分を冒険すること」であると、部長の宮本弘之さんは語る。三重県出身の宮本さんは北海道の大学に入学し、その後編入試験を受け滋賀大の3回生となった。北海道の大学では旅行サークルに所属していた。... 続きを読む

  • 2009年10月19日

    与九郎さんの滝に行く

    与九郎さんがよく魚を捕った場所にちなんだ「与九郎さんの滝」  東草野は、奥伊吹のなかでも最も奥に位置し、姉川が集落と山々の間を縫うように流れている。平家の落人が住み着いたとか、豊臣秀吉の妻のねねがここを抜けて美濃に逃げたとか、関ヶ原の合戦で追われ身になった石田三成がたどったといった興味深い伝承も少なくない。 ... 続きを読む

  • 2009年10月2日

    畑の中に建つ竹生島 一の鳥居

    畑の中に立つ「竹生島の一の鳥居」  旧びわ町早崎の集落の東のはずれに、竹生島の一の鳥居と呼ばれている鳥居がある。付近はただ畑が広がるばかりで、不思議な光景である。「島から離れたこの場所に鳥居があるのは、竹生島の参道がここにあったことを表しているのだ」と、長浜城歴史博物館の学芸員である北村大輔さんが教えてくださ... 続きを読む

  • 2009年9月28日

    逆さま世界 彦根の穴場・暗い部屋
    スミス記念堂 カメラ オブスキュラ

    会場となるスミス記念堂。  吹く風が気持ちいい……。  台風の気配をはらんで、街路樹が風の姿を映している。清秋とはよく言ったもので、空気が澄み、世界の何もかもがはっきりとした輪郭を持ち始める。高度を下げた太陽のせいもあるかもしれない。屋外が気持ちいい季節だが、「カメラ オブスキュラ(暗い部屋)」というインドア... 続きを読む

  • 2009年9月24日

    戒壇巡り
    漆黒の世界、真の暗闇を歩く

    木之本地蔵院  『御戒壇巡りは、これまでの自分自身を省みて積み重ねた罪障を取り除くための精神修養の道場です。御本尊の御厨子の下を巡る長さ三十一間の回廊は真の闇で、その漆黒の世界を一歩一歩静かに進んで下さい。』と書かれた説明板があった。戒壇巡りは平成18年春に始まったらしい。冥加金300円。積み重ねた罪障を取り... 続きを読む

  • 2009年9月20日

    「いかつぶ」と「宇宙」
    上田三佳展

     上田三佳さんは美大を卒業し仕事をもつ傍ら、絵を描いたり糸や綿布など身近な素材で、移りゆく季節やその時々の自分自身の気持ちを映すように作品を作ってきた人だ。近々、久しぶりに個展を開催するという。  「いかつぶ展」…… これが個展のタイトルだ。「いかつぶ」の「いか」は、海に棲むあのイカであり、イカが今回の... 続きを読む

  • 2009年9月16日

    水の生まれる場所へ
    中央分水嶺・余呉トレイル

    行市山分水嶺ルートを確保し、頂上に至る。小谷山、伊吹山など湖北の山々が見渡せる  山歩きがブームである。今風に言えばトレッキングがブームであるとなる。植物観察や廃村巡りなど、山頂を目指すだけではない山歩きがトレッキングだ。そして、そのコースをトレイルと呼んだりする。廃村トレイル、自然観察トレイルなど、目的次第... 続きを読む

  • 2009年9月14日

    花の名前
    多賀・野鳥の森植物観察会

    多賀「里の駅」一圓屋敷  眩しい夏が終わる頃、多賀町一円の野鳥の森を歩いた。芹川ダム(一円ダム)の周囲を小一時間、ミンミン蝉と法師蝉が鳴いていた。太陽の角度のせいだろうか……、木々の葉を通り抜け落ちてくる光は橙色のスクリーンを通ってきたみたいだった。  植物観察の指導員は中川信子さん。「多賀の花の観察会」や「... 続きを読む

  • 2009年8月28日

    最北、淀川の源

    「淀川の源」と記された石碑  琵琶湖から流れ出る唯一の河川として知られる瀬田川は、宇治川、淀川と名前を変え、京都、大阪を潤し瀬戸内海に注いでいる。実はこの川の源が余呉にある。  余呉町を縦断するように走る国道365号をひたすら北上すると、余呉高原スキー場が見えてくる。このあたりは栃ノ木峠と呼ばれ、峠の向こうは福... 続きを読む

  • 2009年8月23日

    杉野時間、千年を生きる
    大亀山 南卦寺の秘仏、十一面千手観音菩薩

     それは偶然だったが、二人の方から別々にご案内をいただいた。「杉野の南卦寺(なんけいじ)で秘仏のご開帳があります。33年に一度です。『秘』というのがお好きでしょうから、ご案内いたします。」僕は、「秘」がよほど好きに見えるらしいが、これもご縁と、8月15日早朝、車を走らせた。  杉野は岐阜県境近く... 続きを読む

  • 2009年8月13日

    クールな頭で 湖底遺跡の謎を解く!?

    湖底に沈んだ土器  大正13年、北琵琶湖の半島、葛籠尾崎(つづらおざき)の東側で、湖北町尾上の漁師が仕掛けた網から、土器を引き上げた。その後も壷や皿などの土器が網にかかった。土器は縄文から平安時代にかけてのもので、葛籠尾崎の湖底に遺跡があることがわかった。  調査以外で土器を引き上げたのは、ほとんど尾上の漁師だ... 続きを読む