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まち・文化

  • 2012年2月15日

    ほたてあかりで広がるつながりの環

     宮城県本吉郡南三陸町歌津田の浦地区。昨年、8月に滋賀県立大学の建築科の学生が中心となって番屋(漁師さんの小屋)を建てさせてもらったのをきっかけに、以来、毎月この小さな漁村に通っている。  「漁業復興まで浜の女性に仕事はない。その間、何か皆で集まれる場と仕事をつくれないか。そしてその仕事が少しでもお金になればいい... 続きを読む

  • 2012年2月13日
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    かつての道草

     骨が冷えるほど寒い日に、茫然と濠端にいたらしい……。ほんの数分だったと思うが、僕にも雪が積もっていた。こんな速度で積もる雪に驚いた。この驚きが嬉しく、そして、怖くなった。雪に魅せられてはいけない。雪女に出会うのは多分こういうことなのだろう。ふわりと降る雪も美しいが、この間の雪は僕にはどうも特別だったように思う。  か... 続きを読む

  • 2012年2月10日

    ビー玉一個、猫の足跡

    旧川原町郵便局舎  彦根・花しょうぶ通り商店街の一画に昭和レトロな雰囲気を漂わせるかつて郵便局だった建物がある。大正期に建造された旧川原町郵便局舎は、昭和9年に正面部分が洋風に改造された。内部は1階前面の営業室だけが洋風で、他の部屋は和風となっている。伝統的な町家の中に洋風意匠が拡がっていく過程を示すものとし... 続きを読む

  • 2012年2月3日

    この冬は熊油でしっとり肌を守る!
    ふれあいステーション おかん

    藤田和司さん あかぎれやしもやけに効くという 熊油  冬は大の苦手だ。寒さのせいばかりではない。乾燥による静電気と肌荒れが拍車をかけている。時に痒い。更に、手もがさがさ、ひび割れはひどくて悩みの種。ハンドクリームの類も色々と試しているが理想にはほど遠い……。JR木ノ本駅構内の物産販売所「お... 続きを読む

  • 2012年1月18日

    ひこにゃん 田んぼアートから生まれた原酒

    社長の福元修さん(左)と監査役の中川信子さん  彦根の荒神山のふもとにひこにゃん出現!昨年の夏から秋にかけて彦根市石寺町の田んぼに、稲で描かれたひこにゃんの絵が浮かび上がったのを覚えている。彦根市の市制75周年を記念した事業のひとつ「ひこにゃん田んぼアート」で、下石寺農業生産組合や滋賀県立大学の学生らが中心と... 続きを読む

  • 2012年1月16日

    あれこそ聞こえ候ふ竹生嶋にて候へ
    白龍現る!
    源平ゆかりの地—竹生島

     平家の台頭から没落までを書いた「平家物語」(巻7)に、竹生島を舞台にした話がある。平経正(つねまさ)が、木曽義仲討伐に赴く道中に竹生島を訪れる「竹生島詣」だ。経正は平清盛の甥で、平家一門のなかでも詩歌管弦に優れ、琵琶の名手として知られた人物だ。 ——木曽義仲討伐のために、平家の兵たちは北陸を目指していた。隊の将... 続きを読む

  • 2012年1月13日

    更新する山を目指して!
    薪遊庭

    村山英志さん  「薪 売ります」。  旧愛東町の田園地帯にこんな看板が立っている。薪(まき)を専門に販売する「薪遊庭」である。  私の場合、薪は郷愁を誘う。祖父母の家に五右衛門風呂があり、薪割りを手伝うことがあった。実に懐かしい……。薪は思い出の中に存在する。  薪とは燃料となる木材のことを指す。薪遊庭では、... 続きを読む

  • 2012年1月11日

    初詣は、高宮宿・一の鳥居で

    写真1 2006年8月1日撮影 写真2 2012年1月4日撮影 写真3 賽銭箱  中山道高宮宿に大鳥居がある。交差点の名前も「高宮鳥居前」で、とても判りやすい。ただ、いつもここを車で通る時には、ここからは多賀大社の神域、いいのかなぁと少し気になったりするのだ。鳥居の起源は明らかではないが、... 続きを読む

  • 2012年1月8日
    No Image

    ビー玉の向こう側

     新しい年だ。今年もよろしくお願いいたしますと、新年の挨拶をしてはいるが、毎年のように「おめでとうございます」というのは、誰もかれも様子が違っているような気がする。漠然と、この国の未来に何かしらの不安を抱えているのだろう。正月に書くはずのビー玉の記事を断念した。半透明なビー玉を通して見る向こう側の世界が僕には想像し難か... 続きを読む

  • 2012年1月4日

    米原・上丹生から東北へ「春」の贈り物

    田の浦に贈る球根を手に記念写真(上丹生)  先日、東日本の太平洋沿岸に津波警報が出された。テレビ画面に注意を促す表示が映し出されると、脳裏には昨年3月日本地図をぐるりと囲んでいつまでも消えなかった赤色のラインが甦る。数日後東北からは「甦ってへこんでしまいましたよ。この先どう対処したらいいのか……」というメール... 続きを読む

  • 2012年1月2日

    源頼朝が戦勝祈願した「旗神さま」
    源平ゆかりの地 豊満神社

     祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり  沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす  おごれる人も久しからず ただ春の夜の夢のごとし  たけき者もつひには滅びぬ ひとへに風の前の塵に同じ 愛荘町の豊満神社  平家の栄枯盛衰を描いた平家物語の冒頭である。学生の頃、暗記した人も多いだろう。物語のなかで、死の... 続きを読む

  • 2011年12月28日

    ほたてあかりがつなぐ、東北と滋賀

     宮城県本吉郡南三陸町歌津田の浦地区。滋賀県立大学の学生である私たちが、はじめて訪れたのは8月のことだった。以来、毎月2日間ほど田の浦を訪れている。  田の浦は世帯数約100戸、人口約400人の集落。特にホタテ・ホヤ・ワカメの養殖は近辺でも屈指の漁獲高を誇り、17世帯が漁業で生計を立てていた。養殖業は一家総出で行... 続きを読む

  • 2011年12月21日

    淡海の妖怪 年末編

     12月3日・4日、彦根ゴーストツアー「黒い烏の章」が行われた。見えないモノを『ゴースト』と位置づけ、現世と幽世の狭間を巡る旅である。キャッチコピーは、『Don’t think .....Just FEEL IT!』彦根市後三条町の長久寺「お菊の皿」、犬上郡多賀町の真如寺「地獄絵図(十王掛図)」、多賀大社の「お... 続きを読む

  • 2011年12月19日

    歴史に二人の源義経あり!

     「歴史に二人の義経あり!」平家打倒の最大の労を功したのは「源(九郎)義経」、そして、彼とほぼ時期を同じくして活躍したもう一人の義経がいた。湖北出身の「源(山本)義経」である。  聞くところによると、九郎義経は源義家の子孫で、源平の合戦で華々しく登場し、悲劇の最期を遂げた英雄である。一方、山本義経は義... 続きを読む

  • 2011年11月27日

    Don’t think of something….., just FEEL IT!
    彦根ゴーストツアー「黒い烏の章」 見えないものを見ることができるかもしれない旅……

     Don’t think of something ....., just FEEL IT.「彦根ゴーストツアー」のキャッチコピーだ。記憶が正しければ、ニュアンスは違うが……、そのようなことを、映画「スター・ウォーズ」で、若き日のルーク・スカイウォーカーにヨーダが言ったように思う。「考えるな!感じよ!」。  「... 続きを読む

  • 2011年11月23日

    手作り甲冑がとりもつ縁

     10月末日。早朝に降った雨は止んでいたものの、空模様を気にしながら甲良町へと向かった。甲良町尼子の「甲良甲冑隊」武者行列を見に行くためだった。区の文化祭の催し物のひとつで、甲良甲冑隊は、「近江尼子武者隊」(尼子)と「高虎甲冑隊」(在士)のメンバーが合同したグループである。集落の子どもたちも行列に加わり、... 続きを読む

  • 2011年11月16日

    ゼロ泊3日カロムな旅

     カロムのこととなると、特別である。10月29日、福島県いわき市いわき中央台公民館で、ハロウィン祭り&カロム大会が行われる。行かなくては……、ゼロ泊3日の無謀な旅に出た。  東北大震災から7ヶ月あまり、そこには、復興を願う人たちがつくりあげた、いわきのカロム盤があった。  「みんなともだちプロ... 続きを読む