まち・文化

  • 2009年11月11日

    成菩提院に遺された三成の掟書

    成菩提院  石田三成の生誕地から比較的近い場所で生まれ育ったせいだろうか、三成は私にとって身近な歴史上の人物、だった。少年時代の三成が秀吉を気遣った三杯の茶のエピソードは、繰り返し聞く昔話のようなものだ。ただ佐和山城主としての三成については長く知らずにいた。  佐和山城主、三成がどのように民政を進めていこうと... 続きを読む

  • 2009年11月1日

    岩脇山 防空壕

    岩脇山  旧近江町、岩脇の集落に岩脇山というこじんまりとした山がある。藤子・F・不二雄の漫画ドラえもんでのび太がよく昼寝をしている裏山、といった感じだろうか。ただし岩脇山には大きな横穴がふたつ、ぽっかりと口を開けている。山の南東、JRの電車や貨物列車が定期的に通り過ぎるのがよく見えるあたりだ。かつて、この山にS... 続きを読む

  • 2009年10月27日

    楽しいの向こう側へ
    滋賀大学 冒険部

    滋賀大学冒険部のメンバー  滋賀大学経済学部に「冒険部」というサークルがあると聞いた。冒険部の究極の目的は「自分の心の未開の部分を冒険すること」であると、部長の宮本弘之さんは語る。三重県出身の宮本さんは北海道の大学に入学し、その後編入試験を受け滋賀大の3回生となった。北海道の大学では旅行サークルに所属していた。... 続きを読む

  • 2009年10月19日

    与九郎さんの滝に行く

    与九郎さんがよく魚を捕った場所にちなんだ「与九郎さんの滝」  東草野は、奥伊吹のなかでも最も奥に位置し、姉川が集落と山々の間を縫うように流れている。平家の落人が住み着いたとか、豊臣秀吉の妻のねねがここを抜けて美濃に逃げたとか、関ヶ原の合戦で追われ身になった石田三成がたどったといった興味深い伝承も少なくない。 ... 続きを読む

  • 2009年10月2日

    畑の中に建つ竹生島 一の鳥居

    畑の中に立つ「竹生島の一の鳥居」  旧びわ町早崎の集落の東のはずれに、竹生島の一の鳥居と呼ばれている鳥居がある。付近はただ畑が広がるばかりで、不思議な光景である。「島から離れたこの場所に鳥居があるのは、竹生島の参道がここにあったことを表しているのだ」と、長浜城歴史博物館の学芸員である北村大輔さんが教えてくださ... 続きを読む

  • 2009年9月28日

    逆さま世界 彦根の穴場・暗い部屋
    スミス記念堂 カメラ オブスキュラ

    会場となるスミス記念堂。  吹く風が気持ちいい……。  台風の気配をはらんで、街路樹が風の姿を映している。清秋とはよく言ったもので、空気が澄み、世界の何もかもがはっきりとした輪郭を持ち始める。高度を下げた太陽のせいもあるかもしれない。屋外が気持ちいい季節だが、「カメラ オブスキュラ(暗い部屋)」というインドア... 続きを読む

  • 2009年9月24日

    戒壇巡り
    漆黒の世界、真の暗闇を歩く

    木之本地蔵院  『御戒壇巡りは、これまでの自分自身を省みて積み重ねた罪障を取り除くための精神修養の道場です。御本尊の御厨子の下を巡る長さ三十一間の回廊は真の闇で、その漆黒の世界を一歩一歩静かに進んで下さい。』と書かれた説明板があった。戒壇巡りは平成18年春に始まったらしい。冥加金300円。積み重ねた罪障を取り... 続きを読む

  • 2009年9月20日

    「いかつぶ」と「宇宙」
    上田三佳展

     上田三佳さんは美大を卒業し仕事をもつ傍ら、絵を描いたり糸や綿布など身近な素材で、移りゆく季節やその時々の自分自身の気持ちを映すように作品を作ってきた人だ。近々、久しぶりに個展を開催するという。  「いかつぶ展」…… これが個展のタイトルだ。「いかつぶ」の「いか」は、海に棲むあのイカであり、イカが今回の... 続きを読む

  • 2009年9月16日

    水の生まれる場所へ
    中央分水嶺・余呉トレイル

    行市山分水嶺ルートを確保し、頂上に至る。小谷山、伊吹山など湖北の山々が見渡せる  山歩きがブームである。今風に言えばトレッキングがブームであるとなる。植物観察や廃村巡りなど、山頂を目指すだけではない山歩きがトレッキングだ。そして、そのコースをトレイルと呼んだりする。廃村トレイル、自然観察トレイルなど、目的次第... 続きを読む

  • 2009年9月14日

    花の名前
    多賀・野鳥の森植物観察会

    多賀「里の駅」一圓屋敷  眩しい夏が終わる頃、多賀町一円の野鳥の森を歩いた。芹川ダム(一円ダム)の周囲を小一時間、ミンミン蝉と法師蝉が鳴いていた。太陽の角度のせいだろうか……、木々の葉を通り抜け落ちてくる光は橙色のスクリーンを通ってきたみたいだった。  植物観察の指導員は中川信子さん。「多賀の花の観察会」や「... 続きを読む

  • 2009年8月28日

    最北、淀川の源

    「淀川の源」と記された石碑  琵琶湖から流れ出る唯一の河川として知られる瀬田川は、宇治川、淀川と名前を変え、京都、大阪を潤し瀬戸内海に注いでいる。実はこの川の源が余呉にある。  余呉町を縦断するように走る国道365号をひたすら北上すると、余呉高原スキー場が見えてくる。このあたりは栃ノ木峠と呼ばれ、峠の向こうは福... 続きを読む

  • 2009年8月23日

    杉野時間、千年を生きる
    大亀山 南卦寺の秘仏、十一面千手観音菩薩

     それは偶然だったが、二人の方から別々にご案内をいただいた。「杉野の南卦寺(なんけいじ)で秘仏のご開帳があります。33年に一度です。『秘』というのがお好きでしょうから、ご案内いたします。」僕は、「秘」がよほど好きに見えるらしいが、これもご縁と、8月15日早朝、車を走らせた。  杉野は岐阜県境近く... 続きを読む

  • 2009年8月13日

    クールな頭で 湖底遺跡の謎を解く!?

    湖底に沈んだ土器  大正13年、北琵琶湖の半島、葛籠尾崎(つづらおざき)の東側で、湖北町尾上の漁師が仕掛けた網から、土器を引き上げた。その後も壷や皿などの土器が網にかかった。土器は縄文から平安時代にかけてのもので、葛籠尾崎の湖底に遺跡があることがわかった。  調査以外で土器を引き上げたのは、ほとんど尾上の漁師だ... 続きを読む

  • 2009年8月9日

    お朔日(ついたち)参りの効能
    多賀大社

    多賀大社の本殿。「お朔日まいりの方々へ」の看板が立てられていた。  7月1日、天皇陛下の渡航安全祈願が多賀大社で行われると聞いて、朝早く出かけた。参拝の人が多いので不思議に思っていたら「お朔日参りに来られたのですか」と尋ねられた。 「朔日」は、太陰暦の月の第1日をいう。多賀大社では、太陽暦となった今も、毎月1... 続きを読む

  • 2009年7月26日

    高月の観音さまを巡る一日

    西野・正妙寺の千手千足観音像 雨森・観音寺の千手観音像  気がつくと、世の中は仏像ブームだったりする。阿修羅展が全国の博物館を巡回し、阿修羅のフィギュアは完売、雑誌は仏像入門を特集している。さまざまなアプローチがあり、仏像が身近な存在になっているんだなあ、と感じている。  高月町は、そんなブームのずっと... 続きを読む

  • 2009年7月26日

    サムスィング ハプン
    ひこねフィジカル・アート 2009

     8月。ひこね市文化プラザで上質な芸術文化を体感できるフェスティバル「ひこねフィジカル・アート 2009」が開催される。演劇や舞踏、音楽、ライブペイント、書などジャンルの異なったアーティストの身体表現を間近で楽しむことができる企画だ。  ところで、文化や芸術という言葉を耳にしたとき、舞台上で繰り広げられる世界を... 続きを読む

  • 2009年7月12日

    レキジョのための基礎知識 3
    石田三成「像」を巡る旅

     戦国時代、近江を制する者は天下を制すといわれていた。特に、信長や秀吉をはじめ、多くの武将たちが手を伸ばした湖北地域だが、やっぱり石田三成の存在感が大きい。敗軍の将でありながら、後世に語り継がれるだけの何かを持った人物だったのだろう。  現在でもそのカリスマ性は強く、像が建てられている場所は思いつくだけで4箇所あり、一... 続きを読む