まち・文化

  • 2017年6月27日

    湖東・湖北 ふることふみ34
    『琵琶湖周航の歌』100年

    5番の歌碑・彦根港  平成29年6月、『琵琶湖周航の歌』ができて100年を迎える。様々な歴史を扱っているこのコーナーでは100年という時間はほんの一瞬のように感じてしまうが、一つの曲が残り歌われ続けるには途方もない時間となる。ましてや『琵琶湖周航の歌』は後世に残すために作られた訳ではなく一瞬で歴史の陰に消えて... 続きを読む

  • 2017年6月16日
    No Image

    半月舎だより 9

    のらくろが見ている  店に入って本棚を見回したお客さんに、「ここの本は全部売っているの?」と聞かれることがある。この店の何がお客さんにそんな質問をさせてしまうのか…と思いつつ、「はい、だいたいの本は」とわたしは答えている。そう、本当は、売っていない本も棚にある。  そのうちの一冊が、「のらくろ漫画全集 少年倶楽部名作... 続きを読む

  • 2017年6月9日

    湖東・湖北 ふることふみ33
    井伊家千年の歴史(19)

    小野但馬終焉の地・手前の巨石が但馬の供養石と言われている  戦国時代の井伊家を語るうえで必ず登場する一族が小野家である。しかも井伊家を窮地に落とす獅子身中の虫として扱われている。  伝承では小野家は小野篁の息子俊生が遠江に住んだことが始まりとされているが、最近では「英比」という家であったとされていて井伊一族だ... 続きを読む

  • 2017年6月6日

    鏡文字の謎!?
    東近江市杠葉尾町 春日神社

     「杠葉尾」と書いて「ゆずりお」と読む。「杠」の読みはなかなか難しい。  早朝、杠葉尾町に僕は玉露の茶摘みの見学に訪れた。山々が美しく、車を捨ててふらりふらりと旧街道を歩いた。青い五月の空に春日神社の神木だろう大樹の緑が映えていた。  参道の石畳を歩いていくと灯籠が左右に一基ずつ、右側のそれに違和感があった……。... 続きを読む

  • 2017年6月2日

    昔、詩を遠ざけた詩人から届いた  詩集『月を抱く』

    詩集『月を抱く』  「昔、いちど詩は捨てたんです。顔見知りの一部の詩人たちの詩集を除いて、全部焼きました。揺るぎなく家族を養うために仕事への傾斜を強めていったというと、カッコイイでしょうけど……」  澤田さんは今年71歳だと思う。5月、5年振りに電話があった。詩集を贈ってくれるという……。  澤田弘行さんに初... 続きを読む

  • 2017年5月29日

    政所

     政所の茶摘みは独特だった。手摘みのお茶は大抵「一芯二葉」、芯とその下の2枚の葉を摘む。政所の茶摘みは「しごき摘み」という。この春に伸びた新芽をすべてしごいて摘んでいく。谷に散在する小さな茶畑で収穫される茶が政所茶である。考えれば当然なのだが、茶畑ごとで風味も味わいも違うそうだ。ヨーロッパの「ワイナリーのようだ... 続きを読む

  • 2017年5月16日

    まちの風景は現代アート

     まちの風景は面白い。面白さは個人的なもので、万人が認めるものではないし、時には同じ景色であっても、悲しいと感じる人もいるに違いない。また、僕自身の気持ちの動き方で、+にも−にもなる。  中山道を車で走って歌詰橋を越えた辺りで現代アートのような景色に出会った。歌詰橋は、平将門の首を京に運ぶ途中、首が目を開き、襲い... 続きを読む

  • 2017年5月12日

    参詣曼荼羅 描かれた先喰台と烏

     近江鉄道多賀大社前駅のウインドーに「多賀参詣曼荼羅(安土桃山時代)」の複製が展示されている。時間を気にすることもなく、間近に見ることができる絶好の機会だ。  先喰台は「せんじきだい」と読む。写真左の円で囲んだ部分である。先喰台の方を見ている烏を「先喰烏」という。神前への御供を先にカラスに食べさせる神事は、一般的... 続きを読む

  • 2017年5月9日

    菅原道真のアイコン

     最近は携帯電話の発達で道草もなかなか難しくなったが、呼ばれたような気がしてふらりと立ち寄る道草が好きである。暖かくなった風が心地よく、この日は彦根市柳川町の大宮神社に呼ばれた。菅原道真を祀る神社である。  看板の由緒書きが面白かった。一部だが次のように記してあった。「柳川商人は江戸時代のはじめより、蝦夷地... 続きを読む

  • 2017年5月5日

    彦根城の重軽石

     桜の頃を過ぎ、彦根城は新緑の季節を迎える。「国宝・彦根城築城410年祭」の真っ只中だ。僕らの間では6月4日(日)午後に予定されている「航空自衛隊ブルーインパルス展示飛行」の話題でもちきりだ。彦根城周辺の上空で行われる華麗なアクロバット飛行(これを展示飛行と呼ぶ)を、何処から撮影するのか……。多分、生きている間二... 続きを読む

  • 2017年5月2日

    湖東・湖北 ふることふみ32
    井伊家千年の歴史(18)

     静岡県御前崎市の新野地区。JR菊川駅からバスに揺られること30分で茶畑が広がる静かな町に到着する。ここが井伊直虎の母祐椿尼とその兄である新野左馬助の育った場所である。  新野家は『吾妻鏡』には既に記録された遠江武士ではあるが、左馬助は今川氏の血縁であることからどこかの段階で新野家が地元の武士から今川氏一族に替っ... 続きを読む

  • 2017年4月27日
    No Image

    半月舎だより 8

    憧れの「本屋エプロン」  本屋の制服といえばやはりエプロンだろう。そんな安直な理由から「半月舎のエプロン」をつくろうと思い立ち、早3年ほどが経つ。こんなに時が経ってしまっているのは、どんなエプロンにしたらよいか、思い定めることができなかったからである。近所のシャツ屋さんがエプロンもつくっているので相談に行ったこともあ... 続きを読む

  • 2017年4月13日

    城西小学校北門は近代化遺産か!?

     僕は彦根の城西小学校の出身だが、古写真を見ていたら尋常小学校時代のものが2枚あった。現在の北門が映っていて、1枚は片側の門柱に「彦根西尋常小学校」の看板が、もう1枚は両側にそれぞれ「彦根西尋常小学校」「彦根西青年学校」の看板が掲げられていた。疑問符が溢れた。現在の城西小学校の正面玄関は南側、昭和新道に面してい... 続きを読む

  • 2017年4月10日

    半月舎だより 7

    古本屋の春  古本屋のしごとのなかで一番すきなのは本の引き取りだ。売るよりも買う方がすきなのだから、このしごとはしみじみ業が深い。しかし売らねば、ただでさえあやしい生計がますますあやうくなるのだから、引き取った本は、ときに泣く泣く店の本棚に並べる。一時に読める本は一冊きり、自宅の本棚に並んでいてもおそらくほとん... 続きを読む

  • 2017年4月6日

    湖東・湖北ふることふみ31
    井伊家千年の歴史(17)

    井伊直盛の陣跡(桶狭間小学校)  井伊家の歴史は今川氏との関係が大きく影響することが見えてくる。そんな今川氏の没落するきっかけとなるのが桶狭間の戦いであり、この合戦は井伊家にとっても大きな分岐点となった。今稿では、桶狭間の戦いで井伊直盛がどの様に動いたのかを見て行くことにする。  永禄3年(1560)5月の時... 続きを読む

  • 2017年3月29日

    吉田初三郎に憧れる

     滋賀大学総合研究棟〈士魂商才館〉「しがだい資料展示コーナー」において、企画展「鳥のように  鳥瞰図から1世紀前のアジアへ」が開催されている。経済学部の母体となった彦根高等商業学校(1923~1944)では、研究や教育に活用するために、同時代のさまざまな文献、報告書、地図などを収集していた。 そのなかに... 続きを読む

  • 2017年3月10日
    No Image

    半月舎だより 6

    雪国をのがれて古本の旅  1月、彦根の冬の厳しさに辟易し、古本で行商しながら温暖な地方へと逃れる空想をしていた。そんな冗談半分の思いつきをツイッターに書きとめたら、ふたりのひとから応答があった。ひとりはわたしと同じく今年の厳しい冬に疲れた同業のNさんで、なんと同行を希望するという。もうひとりは2度ほどお会いしたことの... 続きを読む