" />

彦根市の記事一覧

  • 2012年4月9日

    3.11 東北にろうそくのあかりとともに流れた時間 まち・文化

     今年の3月11日を、滋賀県立大学の学生6名は宮城県南三陸町歌津田の浦の小さな漁港で迎えた。  昨年8月、建築を学ぶ学生たちが、被災した漁港に漁師さんたちの休憩や作業に使う番屋を建てたことがきっかけだった。以来毎月、先生や学生数名が田の浦へ通っている。 秋からは、漁業復興までの間浜の女性たちに仕事をと、学生と田の... 続きを読む

  • 2012年3月28日

    私が出会った宇宙 ひと
    眞野丘秋さん

     昔……、高い熱が出て浅い眠りしかできない日には、なぜか同じ夢を見た。私の場合、小さい人と模様だった。小さい人はいつも3人で、甲高い声で何かを話し続けており、不規則な形の模様は浮かんでは消えていく。その形や質感や色彩を人に説明するのは難しい。ただ、強烈な印象だけを残し、今でも忘れることはできない。眞野丘秋(まのたか... 続きを読む

  • 2012年3月22日

    主婦のシェフのごはん お店
    ごはん家 くまくま

    築100年以上の古民家 熊川さん(左)と熊谷さん(右)  お店に入ってすぐ、「はいどうぞ」と出していただいたのは熱々のコーン茶だった。韓国料理のお店などではおなじみだが、界隈の飲食店でコーン茶を出してくれるのは珍しい。とうもろこしの粒を焙煎したお茶で、豊かな香ばしさが口いっぱいに広がる。  彦... 続きを読む

  • 2012年3月12日

    時を遡り、旅するように…… ひと
    フルート奏者 井伊亮子さん

    井伊亮子さん  私にとって笛は小学校時代のリコーダーである。だから井伊亮子さんが手にしているフルートを間近に見たときは、70センチはあるだろうその長さに驚いた。「端のキィまで手が届かないために、小さな子どもはフルートに触れ合う機会がなかったんです。今はU字管のフルートも登場し、手の長さを気にせず練習することも... 続きを読む

  • 2012年3月2日

    3.11 つながろう東北へ ひこね まち・文化

     今、世界中の人々が3月11日に向けて、それぞれの思いをそれぞれのやり方で、東北へ届けようとしている。 「3.11つながろう東北へ」もそのひとつだ。既に、彦根市民会館ギャラリーでは、日本経済新聞社の協力で『東日本大震災写真ギャラリー「記憶」2011.3.11PM2:46』が開催され、日本経済新聞社編集局写真部記者が... 続きを読む

  • 2012年2月27日
    No Image

    正反対の勘違い まち・文化

     最近は、ツイッターやらフェイスブックやらで、わらわしている。「あたふた」ではなく、「わらわら」である。友人は絶対にツイッターやらフェイスブックをしないと固い決心をしている。それもまた良い選択であると僕は思っている。タイムラインを流れるつぶやきに酔うこともなく、一人はひとりの思考のまま眠りに落ちる……。  先日、タイム... 続きを読む

  • 2012年2月22日

    生姜のランチで冬を乗り切る お店

     湖北は雪に覆われ、相変わらず鈍色の低い空、寒いのはつらいと嘆いてばかりいても仕方ない。積極的に体を温める努力をしようと、運動をしたり、衣類や身体を内側から温める食材にも気を配っている。一番に思い浮かぶのは、スパイスたっぷりのホットワインという人もいるだろうが、私の場合、生姜だ。  生姜は、血行を促進し身体を温め... 続きを読む

  • 2012年2月15日

    ほたてあかりで広がるつながりの環 まち・文化

     宮城県本吉郡南三陸町歌津田の浦地区。昨年、8月に滋賀県立大学の建築科の学生が中心となって番屋(漁師さんの小屋)を建てさせてもらったのをきっかけに、以来、毎月この小さな漁村に通っている。  「漁業復興まで浜の女性に仕事はない。その間、何か皆で集まれる場と仕事をつくれないか。そしてその仕事が少しでもお金になればいい... 続きを読む

  • 2012年2月13日
    No Image

    かつての道草 まち・文化

     骨が冷えるほど寒い日に、茫然と濠端にいたらしい……。ほんの数分だったと思うが、僕にも雪が積もっていた。こんな速度で積もる雪に驚いた。この驚きが嬉しく、そして、怖くなった。雪に魅せられてはいけない。雪女に出会うのは多分こういうことなのだろう。ふわりと降る雪も美しいが、この間の雪は僕にはどうも特別だったように思う。  か... 続きを読む

  • 2012年2月10日

    ビー玉一個、猫の足跡 まち・文化

    旧川原町郵便局舎  彦根・花しょうぶ通り商店街の一画に昭和レトロな雰囲気を漂わせるかつて郵便局だった建物がある。大正期に建造された旧川原町郵便局舎は、昭和9年に正面部分が洋風に改造された。内部は1階前面の営業室だけが洋風で、他の部屋は和風となっている。伝統的な町家の中に洋風意匠が拡がっていく過程を示すものとし... 続きを読む

  • 2012年1月27日

    僕の料理は、デザートの引き立て役 お店
    イタリア食堂 FUKUMOTO

    イタリア食堂 FUKUMOTO 福本健さん FUKUMOTOのランチ  2011年11月11日。  1が並ぶこの日、南彦根に「イタリア食堂FUKUMOTO」がオープンした。福本健さん(35)と愛さん(34)夫妻が営むお店だ。  FUKUMOTOのランチは、旬の野菜をふんだんに取り入れたサラ... 続きを読む

  • 2012年1月11日

    初詣は、高宮宿・一の鳥居で まち・文化

    写真1 2006年8月1日撮影 写真2 2012年1月4日撮影 写真3 賽銭箱  中山道高宮宿に大鳥居がある。交差点の名前も「高宮鳥居前」で、とても判りやすい。ただ、いつもここを車で通る時には、ここからは多賀大社の神域、いいのかなぁと少し気になったりするのだ。鳥居の起源は明らかではないが、... 続きを読む

  • 2011年12月28日

    ほたてあかりがつなぐ、東北と滋賀 まち・文化

     宮城県本吉郡南三陸町歌津田の浦地区。滋賀県立大学の学生である私たちが、はじめて訪れたのは8月のことだった。以来、毎月2日間ほど田の浦を訪れている。  田の浦は世帯数約100戸、人口約400人の集落。特にホタテ・ホヤ・ワカメの養殖は近辺でも屈指の漁獲高を誇り、17世帯が漁業で生計を立てていた。養殖業は一家総出で行... 続きを読む

  • 2011年12月21日

    淡海の妖怪 年末編 まち・文化

     12月3日・4日、彦根ゴーストツアー「黒い烏の章」が行われた。見えないモノを『ゴースト』と位置づけ、現世と幽世の狭間を巡る旅である。キャッチコピーは、『Don’t think .....Just FEEL IT!』彦根市後三条町の長久寺「お菊の皿」、犬上郡多賀町の真如寺「地獄絵図(十王掛図)」、多賀大社の「お... 続きを読む

  • 2011年11月27日

    Don’t think of something….., just FEEL IT! まち・文化
    彦根ゴーストツアー「黒い烏の章」 見えないものを見ることができるかもしれない旅……

     Don’t think of something ....., just FEEL IT.「彦根ゴーストツアー」のキャッチコピーだ。記憶が正しければ、ニュアンスは違うが……、そのようなことを、映画「スター・ウォーズ」で、若き日のルーク・スカイウォーカーにヨーダが言ったように思う。「考えるな!感じよ!」。  「... 続きを読む

  • 2011年11月16日

    ゼロ泊3日カロムな旅 まち・文化

     カロムのこととなると、特別である。10月29日、福島県いわき市いわき中央台公民館で、ハロウィン祭り&カロム大会が行われる。行かなくては……、ゼロ泊3日の無謀な旅に出た。  東北大震災から7ヶ月あまり、そこには、復興を願う人たちがつくりあげた、いわきのカロム盤があった。  「みんなともだちプロ... 続きを読む

  • 2011年11月3日

    井伊直孝公の歯骨を祀る御廟 まち・文化

    大信寺 直孝公の歯骨を祀る御廟  映画「一命」は彦根藩第2代井伊直孝公の時代の話である。徳川幕府からの信頼も篤く、15万石からスタートした彦根井伊氏は直孝公の代で30万石(城付米五万石)の譜代大名でも有数の大大名となった。映画「一命」の劇中に、鬼の角のような天衝をあしらった兜、甲冑具足まで赤一色に染め上げられ... 続きを読む